科学を学問「科学学」

中国・北京市で7月26日、ERINA(西村可明代表理事)は北京科学学研究センター(張士運主任)と学術交流に関する協定書を締結した〓写真〓。先方の組織名に「学」の文字が二度繰り返されるのには誰もが最初は驚くのだが、決して誤字ではなく、「科学学」という学術分野が実際に存在する。

科学学を英語で表せば、「Science of Science」。科学を学問する、ということになる。調印式の席であらためて科学学の意味について張主任にたずねると、「何度も聞かれるんです」と苦笑いしながら、「もともとソ連・東欧で研究された学術分野です」と教えてくれた。実際に同センターの具体的な研究事業を見ると、北京市における科学技術統計の調査・分析、科学技術戦略の政策研究、都市の現代化発展研究などがあり、その間口はかなり広い。

ちなみに、「科学学」をインターネットで検索すると中国のサイトばかりヒットするが、「Science of Science」で検索すると、日本の文部科学省のサイトで「政策のための科学」という日本語に対応して訳されていた。平成23年度から開始された「科学技術イノベーション政策における『政策のための科学』」推進事業である。科学学を類推する一つのヒントになりそうだ。

同センターは北京市政府の外郭団体で、職員数約90人。北京市の一大シンクタンク・北京市科学技術研究院(職員数約5,000人)の一角を形成している。同センターにおける北京市の発展政策に関する研究と、ERINAにおける北東アジアや中国の地域発展に関する研究とが相互に高めあい、質の高い成果を挙げることが期待される。

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新潟日報エリナレター掲載