対応早い深センの通関

香港と隣り合っている中国広東省・深センという街は、中国初の経済特区として改革・開放政策のシンボル的存在である。この街の凄まじい経済発展には、これまで自由貿易港・香港からのヒト、モノ、カネ、情報が大きな役割を果たしてきた。その一方で、近年、香港にとって消費意欲が旺盛な中国本土の観光客が小売業界の売上げを支える大きな柱となっている。

香港は、1997年7月の中国への返還以降も中国本土との間に国境同様のフェンスが設置され、出入りするためには税関・出入境管理施設として設置された「口岸」を通らなければならない。しかし、深センと香港とは鉄道、バス、フェリーなどの交通手段で緊密に結ばれ、容易に往来できる。

昨年暮れに筆者は、香港新界と深セン市南山区を結ぶ道路越境ルート(深セン湾公路大橋)を経由し、香港から深センに行く機会があった。入境審査で通過した「深セン湾口岸」〓写真〓(2007年7月に供用開始)は、香港と中国本土双方の通関・出入境手続きを一箇所で行う「一地両検」が中国で最初に導入された口岸だ。

入国審査場の前では、香港で買い物を終えて深センに戻る中国本土住民が化粧品、高級衣料品等の荷物を手にしながら長蛇の列を作っていたが、慣れた様子で整然としていた。入国審査官の対応も実に早く、改めて深セン湾口岸の通関施設のハード・ソフトインフラのレベルの高さに驚かされた。

*セン:つちへん+川

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新潟日報エリナレター掲載