ロ極東に何が必要か

今月6日、ロシア沿海地方ウラジオストク市で開催された国際会議「極東投資会議」=写真=に出席した。この会議はロシア極東・東シベリアの開発や投資誘致をテーマとして開催され、参加者は約600名、そのうち、約200名が外国からの参加者だった。我が国も4月の日ロ首脳会談における「日ロパートナーシップの発展」という構想に基づき、官民の各分野から専門家が出席し、両国の経済関係の拡大に関する意見交換が行われた。

会議の場で、沿海地方政府とロシア内外の団体や企業といくつかの協定書が締結された。中でも耳目をひいたのは香港企業などによるカジノ特区に対する総額10億ドルともいわれる投資協定だった。カジノはソ連邦崩壊後のロシアで急速に普及し、モスクワだけでも500か所以上の施設があったといわれる。しかし、カジノはさまざまな社会問題を生み、2009年7月以降大幅に制限され、その後は四つの地域でのみ開業が許可されている。沿海地方はその一つである。カジノは観光ビジネスの一つであり、成功すれば投資家は短期間で高収益を確保でき、受け入れ側の地方政府にとっても利益配分の確保、関連インフラの整備、雇用の創出などメリットは大きい。一方で、ロシア極東には老朽発電所の改修など地域住民の生活向上に直接つながる優先度の高い課題もある。今回の「投資会議」の準備・運営には約60名の学生がボランタリーで参加したといわれる。若い世代にとって何が最も重要な選択なのか、考えさせられた会議でもあった。

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新潟日報エリナレター掲載