中韓 フェリーが結ぶ

1992年に中国と韓国が国交を樹立して以降、両国間の貿易と人的交流が急速に拡大している。特に近年は、「世界の工場」から「世界の市場」へと素早く変化する中国に対応するために、韓国企業の動きが一層活発化している。その実態を把握するため、中国大陸で韓国に最も近い都市、山東半島の最東端に位置する威海市を訪ねた。

威海の中心部人口は約60万と多くはないが、進出韓国企業は約900社、在住韓国人は約3万人を数える。繊維、食品、釣具といった労働集約型産業から電子・情報通信などの資本集約型産業まで多様な業種に加え、最近ではサービス業の進出も加速している。街を歩けば、多くのビル・商店・食堂の看板はハングルが併記され、韓国人にとって住みやすい街であることが分かる。

では、威海と韓国との結び付きを強めている最大の要因は何か。韓国人関係者からは、「韓国首都圏の物流拠点・仁川へのアクセスの良さ、とりわけフェリー航路の重要性」が繰り返し強調された。

国交樹立前の1990年9月に威海港と仁川港との直通フェリーが就航し、中韓フェリー航路第1号となった。この23年間の実績は、コンテナ貨物取扱量が約180万TEU、延べ乗客数約400万人に及ぶという。現地関係者に薦められ、威海と仁川を1晩で結ぶフェリー「新金橋Ⅱ(New Golden Bridge II)」を利用してみると、実に快適な海の旅となった。離着岸時は、コンテナが積まれる様子=写真は威海港=を眺めながら、定時・直送・多頻度で結ぶ国際フェリー航路の意義を再確認する機会となった。

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新潟日報エリナレター掲載