台湾と経済連携図る

先頃、台湾本島と距離が130キロ弱と最も近い中国の福建省・平潭(へいたん)県を訪れた。人口40万人の小さな島だが、台湾との経済協力促進のため昨年末、上海に次ぐ全国2番目の自由貿易区の一部に指定された。福建省は北の浙江省、南の広東省に比べ成長が遅れており、平潭を拠点にして台湾との経済連携を進めることを重要な対外戦略として掲げている。

筆者は、昨年6月に開業した台湾ビジネス交流拠点「平潭対台湾少額商品交易市場」を視察した。政府が大規模な箱物を作り、実際に入居中のテナントは少ないが、高級デパート並みの綺麗さに驚いた〓写真〓。日用品・食品・おもちゃなどの商品は台湾から直輸入し、販売価格は地元品より3割から2倍ぐらい高く、高級品として取り扱われている。

テナントのほとんどが貿易会社で、地元のほかに福州・厦門(あもい)・台湾からも来ている。店員による商品説明は丁寧で、客が買わなくても嫌な顔はしない。店内の写真も自由に撮っていい雰囲気だった。東北地方のやや緊張した国境交易市場の雰囲気とはだいぶ違った

しかし、平潭島が台湾との経済交流で大きく発展するという見方は楽観すぎるのではないか。島の大半は岩盤で、経済開発に適している土地が限られている。海からの風が強すぎて、立っていられない日も少なくない。福建省から見て台湾の経済規模は大きいとは言えず、政権交代による政治的リスクもある。台湾企業の投資先として福建省は江蘇省、広東省に及ばない。平潭の発展には長い時間を要するだろう。

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新潟日報エリナレター掲載