韓・中・日FTAの必要性に対する再証明

|朝鮮半島

一般的に、韓・中・日FTAの必要性については、経済便益の増大という伝統的な動機と、地域主義の拡散という対外環境変化への対処という状況的な論拠から論じられている。本稿では、韓・中・日FTAの必要性について発想の転換を通じて新しい視点から近づいてみる。

我々は、しばしば韓・中・日FTAの障害要因として指摘される事項から出発し、次のような韓・中・日FTAの追加的な必要性を見出すことができる。

第1に、一般的に韓・中・日FTAの制約要因としては、日中間の競争関係、政治体制の差異、歴史問題および共同体意識の欠如等の非経済的な要因が指摘される。しかし、発想を転換すれば、我々は韓・中・日FTAを締結することで、歴史的な残骸に由来する政治的な緊張関係を解消できるという積極的な論理を示すことができる。さらに韓・中・日FTAを通じて北東アジア地域内の共同体の意識を高め、域内の軍事的な緊張を緩和することにもなる。

第2に、韓・中・日FTAが貿易ブロックを形成することで、域外国を刺激し、世界的な自由貿易化の障害要因になりうるという憂慮が存在する。しかし、韓・中・日FTAの部門別の波及効果を分析してみると、韓・中・日FTAのような主要経済国間の地域貿易協定は、それに伴う貿易転換効果の被害を最小化すべく、追加的な地域貿易協定または多国間の貿易自由化を誘発させることで、世界的な貿易自由化に寄与することと予想される。一例として、韓・中・日FTA締結時の農産物の輸出国らは、韓国と日本に対し、域外国に対する農産物の関税引き下げ圧力を加えるだろうし、これは両国の利益にも符合する点から、結局、多国間レベルで関税の引下げの形で現れる可能性が高い。

最後に、韓・中・日FTAは、3カ国内の利益集団の克服を通じた経済改革の手段になる。韓・中・日FTAは、国民の厚生とGDP成長に肯定的なマクロ経済効果をもたらし、経済全般に肯定的な要因として作用するが、問題は3カ国とも脆弱産業を抱えているところである。例えば、韓国と日本の農業部門での国際競争力は低く、これより両国は外国との競争から国内農業を保護するために最も高い関税率を賦課している。こうした状況から、それに敏感な産業関係者らが韓・中・日FTAの締結に抵抗するだろうし、政治家らは社会的・政治的な費用を避けるために、彼らの政治的圧力に屈せざるをえないという可能性をはらんでいる。

しかし、国内の脆弱産業の持続的な保護は、経済全般の競争力を低下させ、資源配分を歪曲させるなど、莫大な経済的な費用を伴うことから、各国は脆弱産業への構造調整を加速させねばならない。韓・中・日FTAは、3カ国内の脆弱部門の構造調整の促進を通じて3カ国経済の競争力を高めることに寄与するだろう。

韓・中・日FTAは、究極的に3カ国の経済発展と世界貿易の自由化を促進する一方で、北東アジア国家間の経済協力の強化を通じて、域内の政治的摩擦の解消と軍事的な緊張緩和に寄与することが期待される。

[ERINA翻訳]