相互尊重・相互信頼 最も欠如していること-日本と中国

|中国

去る5月28日、私は上海より福岡に戻るフライトに乗り込んだ。席に着くと、中国系のあらゆる新聞に目を通すことがすでに私の習慣となっている。

その日も、お隣さんに気遣いしながら、いつものようにグローバルタイムズ紙を広げてみると、私が飛び上がりたくなるくらいに嬉しい記事が大きく掲載されていた。中国語の見出しは「赶超日本、別光着眼物質」(日本を追い越す・物質的なところのみを見てはならぬ)となっているが、内容を要訳してみると次のようになっている。

「今、中国は世界の強国に追いつき追い越せのムードの中で、GDPがついに、2年連続でフランスとイギリスを追い越した。来年にはドイツを追い越し、そして、近い将来には世界第2位にある日本をも追い越す勢いである。この日がきたら、中国の民衆は大いに歓喜するであろう。百年の雪辱を晴らす日が・・・。

日本は、東アジアに対する残虐極まりない侵略、繰り返し日本政府のリーダーの靖国神社参拝、右翼による歴史の歪曲、領土争い・・、これが一般中国人の中にある日本のイメージであろう・・・。

しかし、最近、世界の国家イメージに関する2つのアンケート調査結果が発表された。1つは、イギリスのあるインターネット会社が、ネット上で、ヨーロッパにある数万人の旅館経営者に対してアンケート調査を行った結果、好感度1位が日本人で、中国人は十数カ国の中で後ろから3位だった。そして、もう1つは、アメリカのタイムズ紙が、27か国3万人に対して、世界の12の対象国に対するイメージ調査を行った結果、これも好感度1位は日本で、中国は5位だった。

我々中国人の日本観がなぜ国際社会とこのように大きくかけ離れているのか。国際社会がなぜこのように日本を高く評価するのか、もしかして、我々の日本観を今一度考える必要があるのではないのか・・・。

我々は日本に対し間違った見方が3点あるのではないかと思う。1つ、我々は歴史の中の日本を見てきたが、現実の日本を見落としてきたのではないか。

2つ、我々中国人は日本の優れた技術に着眼はしたが、それを作り出した日本人の精神がどこにあるのかを見落としてきたのではないのか。

3つ、我々は、己独自の観念だけで日本を見、世界の中の日本に背を向けてきたのではないのか・・・」云々。

記事を読み終えて、私は長くて暗いトンネルの中から一筋の明かりが見えたような気がした。今、日本と中国の両国民にとって、一番必要なことは互いに対する偏見をなくし、互いを認め、互いを信頼することなのであるから。今年は日中国交正常化35周年、日中文化・スポーツ年でもある。これを機に、文化、青少年間の交流を大いに押し進め、両国民同士の真の信頼関係を築いてほしいと願う。相互尊重、相互信頼、この壁を乗り越えられたら、初めて真の日中友好が実現する。