モンゴルの青年が環境保護に貢献

|モンゴル

環境問題の解決には、若い世代の積極的な参加が欠かせない。

モンゴルは、世界で最も統合が遅れている地域の1つにおいて陸地に囲まれ、広大な土地に人口は少なく、厳しい気候条件であるという独特な脆弱性をもつ。モンゴルの伝統的な暮らしや生活様式は環境と密接に関わっている一方、中央計画経済から市場経済への移行や、地方から都会への急激な移動による人口統計学上の移行、際立った気候変動、グローバル化によって起きた課題など、1990年代以降の最近の変化でその脆弱性は著しく増した。

近年、水資源不足、壊れやすい植生、永久凍土層の後退、長期にわたる気候変動、土地の衰退、森林伐採、砂漠化、水源の枯渇、過放牧と誤った草原の管理、水・エネルギーの浪費、大気・水質汚染、固形・有機廃棄物、その他、元来の厳しい気候と、関連する自然の物理的条件によって、モンゴルは大きな環境問題に直面している。「モンゴル:環境の現状」という報告書には、土地の衰退、砂漠化、森林伐採、生物多様性損失、大気汚染が5つの優先的環境問題としてあげられている。

自然と上手に付き合い、地球の環境収容能力の中で健康に暮らし、効率よく無駄のない方法で天然資源を活用する中で、社会とりわけ青年の意識を高めることが、国連イニシアチブの「持続可能な開発のための教育の10年」に関する基本的な活動である。

モンゴル政府は1997年に「環境教育に関する国家計画」を採用した。この計画の枠内で幼稚園から大学までの課題として環境教育が導入されている。残念ながら、カリキュラムは主に昔ながらの生態学的知識に焦点が当てられており、実践的というよりも理論的で、開発や生活能力に必要なこととはかけ離れている。環境関連の情報や手段の大半は、科学界や官僚主義に焦点を当てていたり、書かれている内容や情報が青少年にとってはわかりにくい言葉であったりする。

この必要に応えて、モンゴル青年環境ネットワーク(MYEN)による「青年による青年」同士の環境教育プログラムが作られた。Tunza・MYENは、北東アジア青年環境ネットワーク(NEAYEN)並びにUNEP青年プログラムと交流する国家レベルの傘下ネットワークであり、MDG7実施に対する国家の協調的な対応において、モンゴルの青年が環境的、持続可能な発展的な課題に取り組む努力を支援することで青年の役割を向上させるという使命をもつ。

MYENは14の環境、青年、ボランティア組織から成る。またTunza・MYENと組んで「ユース・フォー・ネイチャー」というTunza青年ボランティアクラブを作る32名の学生・個人がいる。

このネットワークは、国民の意識を高め、キャンペーンやイベントを行ったり、ネットや円卓会議で討論や公開協議を行ったりして、政府や民間その他の部門との協力・調整・政策開発に貢献するために、積極的な情報発信と環境教育を行って環境保護と持続可能な発展に向けて活動している。さらに、天然資源管理における技術や知識、体験に基づく学習と実践の共有、参加型の学習と実践、プロジェクト開発と資源の流通などを通じて、実践技術を高めるプログラムを提供している。

青年は環境保護に大きく貢献し、国の持続可能な開発の過程への参加は効果的である。

Tunza・MYENの会員やボランティアは、環境保護に焦点を当てた多くの活動に取り組んでいる。青年たちは、モンゴルの首都ウランバートルにあるボグド・ハーン山国立公園への「100万本の木」植林事業に積極的に参加し、約300本の植林を行った。ユース・フォー・ネイチャーのボランティアが企画した環境意識を高める校外学習には、5つの郡から延べ5,000人以上の学生が参加した。青年ボランティアたちは、固形廃棄物管理事業の導入に積極的に参加し、対象地域の家庭の主婦たちに教えた。また、パンフレットやカレンダーのような教育・情報媒体を作成し、ターゲット層に配付をした。積極的な会員である若い仏教の僧侶もまた、仏教の教えと宗教的な伝統を活かして国民の意識と環境保護教育に呼びかける新しい取り組みを始めた。モンゴルの代表的な僧院の1つであるDashchoilin僧院の若い僧侶たちによって、仏教徒の環境教育ハンドブックが作られた。環境保護の伝統的習慣に基づくチラシを作り、有名な宗教的儀式や行事の中で国民に向けて環境保護のメッセージを伝えた。

砂漠化はモンゴルが抱える大きな問題の1つである。粉塵や砂あらしの増加でゴビと草原地域の土地の肥沃な地層が侵食され、社会経済形態に及ぼすマイナスの影響も増えている。北東アジアもまた、このような悪影響を受けている。科学的な予測によれば、北東アジアで見られる粉塵や砂あらしの約50%はモンゴルで起きたものだという。モンゴル政府は、モンゴルのゴビとステップ地域が接する地帯をすべて含む生態学的地帯を作り、気候変動によって引き起こされた現在の森林保護地の喪失、砂漠化、砂の移動の激化を減らす目的で、「グルーンベルト」国家計画を立てた。

Tunza MYENの会員は、地域、国、世界規模で砂漠化や砂の移動の進行を大幅に遅らせ、草原の保持能力を改善し、粉塵・砂あらしの悪影響を軽減するこの計画を支持している。そして、Tunza MYENはNEAYENの会員で作られた地域青年生態学ツアーを主催し、「グリーンベルト」国家計画の実施に貢献した。

多くの活動を成功させてはいるが、まだすべきことは数多くある。

青年たちと一緒になって、変えていくことができる。

[ERINAにて翻訳]