綏芬河陸海一貫輸送ルート、成熟期に
2017年06月21日
エリナのささやき
デンマークを訪問中の皇太子さまは、地元の人と一緒に自撮りに応じるなど、ずいぶん気軽なご様子。IFA(International Federation of Aging)の会議で訪れたコペンハーゲンが懐かしい。▼コペンハーゲンにて、わが家の腕時計と同じデザインの柱時計。駅はコペンハーゲンだけれど、時計はスイス国鉄ブランド。デザイン自慢のデンマークでも、この時計には脱帽なのかな。▼きょうの海外ビジネス情報は、駅は駅でも綏芬河駅を経由した複合一貫輸送の最新情報。地方の話題は同じ黒龍江省から、「道が今年もハルビンで出展 商談会で食品、観光PR」(北海道新聞6月16日)。出展は各地からも。
海外ビジネス情報
◇綏芬河陸海一貫輸送ルート、成熟期に
6月8日、綏芬河で「哈綏俄亜(ハルビン-綏芬河-ロシア-アジア)複合一貫輸送大ルート常態化運営一周年および濱海一号(プリモーリエ1)との接続推進会」が開催され、国内外の企業79社が参加した。全線貫通した海陸一貫輸送国際ルートは、龍江の「借港出海(港を借りて海に出る)」目標を実現した。
「一帯一路」の国家戦略の推進に伴い、綏芬河は「中モロ経済回廊」建設の結節都市に、綏東試験区は重点産業園区に定められた。中ロ両国は東北地域と極東地域の政府間協力委員会を設立し、双方の各分野での交流協力がさらに深まっていく。
現在、このルートでは3つの輸送モデルがある。中外中、中外外、外中外のモデルだ。中外中モデルは国内貿易における貨物の越境輸送回廊で、ハルビンを起点とし、綏芬河を経由して出国し、ロシア・ウラジオストクやボストチヌイ港などの極東港湾から海に出て、上海、杭州などの中国南方の港湾に到着する。中外外のモデルは、ハルビンを起点として、綏芬河を経由して出国し、ロシアの港を借りて海に出て、韓国や日本などの港湾に到着する国際貨物越境輸送回廊だ。外中外のモデルは日韓の貨物がロシアの港湾を経て北上し、綏芬河と哈欧列車と接続した後、ロシアの内陸や欧州へ輸送される。
こうした海陸一貫輸送大ルートの優位性は明確で、距離が縮まり、輸送費が節約される。固定位置・固定ルート・固定駅・固定時間・固定価格の5つの「定」を掲げる列車、輸送費用50%削減協力、ロシア港湾雑費の596ドルから270ドルまでの値下げについて、ロシア側と調印した。綏芬河鉄道コンテナ駅では1日に2328TEUを預かり、年間15万TEUを積み替えることができ、1年の取扱量は30万TEUに達する。綏芬河税関は一回の申告・検査・許可という「三つの一」通関モデルを実行し、この中ロ税関監督管理相互認証制度は通関効率を大きく高めている。「哈綏俄亜」列車はこれまでに累計66列車7166コンテナ、貨物量は10.7万トン、金額ベースで6.4億元となった。3年以内には、隔日運行となり、1年に144列車、14400TEUを輸送する。(黒龍江日報6月9日)
◇モンゴルにユーロスタンダードのセメント工場が完成
モンゴルアルト(MAK)社が9日、ドルノゴビ県ダランジャルガラン郡のフフ・ツァブ石灰鉱床の乾式セメント工場をいよいよ稼働させる。もともと今年第1四半期に稼働開始が予定されていた。
この工場の年間生産能力はセメント100万トン、石灰100トンとなっている。工場建設の原価は合計で3億3100万ドルになった。「稼働によって、工場は国内市場のセメントの需要の30~40%を満たすだろう。さらに、工場の開設によって、700人以上の新規雇用を創出することができた」とMAKの広報担当者は伝えた。
こうして、モンゴル国内には今日現在、8つのセメント工場が国産セメントを生産している。他7つの工場のセメントの生産力は年間430万トンとなっている。
MAKは2012年、デンマークのFLSmidth & Co. A/S、イタリアのFercalxと、フフ・ツァブ乾式セメント生産ラインプロジェクト向けのエンジニアリングと機器供給契約を締結した。(MONTSAME6月9日、GOGO Mongolia 6月12日)