中国の大手銀行がウランバートルに支店を開設

2017年09月21日

エリナのささやき

IMFの支援を受けるほど財政難のモンゴルで、エルデネバト首相が解任される事態に。財政など政権運営能力の欠如などが理由のようです。きょうの海外ビジネス情報は、そんなモンゴル関連の話題です。▼ドイツでは今週末に総選挙。ベルリンでは投票日にベルリンマラソンが重なって、警察は神経質になるでしょうね。日本では、週が明ければ衆議院の解散へ。▼ウィーン官庁街(↓)。国際機関(OSCE)へ行く渡り廊下もあるし、必要な時に突き出る車止めもあるし。

海外ビジネス情報

◇中国の大手銀行がウランバートルに支店を開設

中国工商銀行(ICBC)が5日、モンゴルの首都に支店を開設した。開所式にはチョイジルスレン財務大臣、駐モンゴル中国大使、ICBCのGu Shu副行長が出席した。開所式でグ氏は、「ICBCはモンゴル経済と中国経済の架け橋になるだろう」と述べた。(Asia Russia Daily 9月6日)

 

◇エルデネバト首相が解任

モンゴルの国民大会議(国会)は7日に召集された臨時会議で、エルデネバト首相の解任について審議した。出席議員73人中42人が賛成(57.5%)、反対は42.5%だった。

国会決議にしたがい、エルデネバト首相と彼の率いる政府は全員辞職する。この国会決議は採択と同時、つまり9月7日に発効する。さらに、憲法に従い、首相の辞職は内閣総辞職も伴う。「政府」法に従い、次の首相は国会が30日以内に指名しなければならない。

エルデネバト首相は新しい首相の任命まで職務を遂行する。(MONTSAME 9月7日)

 

◇ロシアは10月にダム建設の代替案をモンゴルに提示する

ロシアが今年10月のモンゴルとの作業部会会合で、バイカル湖の支流、セレンガ川のダム建設に一連の代替案を提案する方針であることを、東方経済フォーラムに合わせてロシアのセルゲイ・ドンスコイ天然資源・環境大臣が述べた。

「我々は、イルクーツク州とブリヤート共和国の公開ヒアリングの結果としての住民の懸念を踏まえ、セレンガ川ダムの問題を(モンゴルとの)政府間委員会の議題に必ず盛り込むつもりだ。電力不足を受けたモンゴル国民の懸念を考慮し、我々は代替案を提示する用意がある。既にセレンガに関する作業部会が設置されており、それは10月末の政府委員会に先立ち、10月初旬にウランバートルで会合を開く」とドンスコイ大臣は述べた。

大臣によれば、代替案として、既存の送電線の設備更新と、中国向け送電線、アジア・エネルギーリングの一環の電力ブリッジ等、新規送電線の敷設が提案されるだろう。その場合、モンゴル向けの電力価格はダムプロジェクト実施の場合よりも安く設定されるだろう。

「さらに、モンゴルに発電施設をつくる案がある。今やたくさんのクリーンコール技術が存在し、彼らは自国の豊かな石炭資源を利用することができるし、太陽光など代替エネルギーの案もある。我が国では太陽光パネルを製造しており、モンゴルに高品質の太陽光発電を提供することができる」とドンスコイ大臣は述べた。同時に、大臣は、エネルギーリングが最も現実的だと指摘した。(タス通信9月7日)