ロ極東にハイテク技術開発基金ができる
2017年12月19日
エリナのささやき
「2018北東アジア経済発展国際会議(NICE)イン新潟」(2018年1月30~31日、朱鷺メッセ)まであと6週間ということで、今年泊まったナイスなホテルその2。▼初めて経験したアグリツーリズモ(農家民泊)。食事は旨いし、ソフィーやジョバンニは優しいし、リーズナブルなのにサウナもあるし、何といっても空気が美味くて、ナイス。▼きょうの日本海側のニュースは富山から「コーセル、中国市場の開拓強化 新製品や営業拠点」(北日本新聞12月14日)。海外ビジネス情報は、ロシア極東にハイテク技術開発基金ができる話題など。
海外ビジネス情報
◇ロ極東にハイテク技術開発基金ができる
極東高度技術開発基金の設立に関する原則的決定が下され、遅くとも来年2月には手続きされる。ユーリー・トルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表が先週末、沿海地方への出張中にこのように発表した。
この当初資産額50億ルーブルの基金は、政府系企業のロスナノ、極東発展基金、(株)ロシアベンチャーキャピタルが設立する。「現在、ロシア極東のGRP構成におけるハイテク製品のシェアは15%に満たない。これは明らかに少ない。プーチン大統領によって、ロシア極東でイノベーションシステムの成長を促進するための財政メカニズムを整備し、最先端技術の導入を拡大するという課題が設定された。ハイテク開発と導入のための基金がこの課題に取り組むことになっている」とトルトネフ副首相は述べた。
基金はその後、銀行や外国人パートナー、戦略投資家を呼び込むことで拡大していくものとみられている。同基金は株式資本に投資し、時代にかなった有望な技術・製品・サービスを開発している成長中のロ極東企業にローンを提供する。また、国外からの技術移転(輸入代替等)、高加工性製品の製造の拡大・近代化に係るプロジェクトへの融資も予定されている。
ロシア極東では既に、本格的な技術を有する最先端の企業がハイテク業界に存在する。しかも、同地域製造業の様々な業界(自動車製造、情報技術、バイオテクノロジー、核技術、代替エネルギー)で有望プロジェクトのポートフォリオが構築された。(ロシースカヤ・ガゼータ12月11日)
◇沿海地方と済州がクルーズ観光振興で協力
沿海地方と韓国が協力してクルーズ観光をロシア極東で展開する。アジアクルーズフォーラムの枠内でこのような合意がなされたことを、沿海地方政府広報室が伝えている。韓国側の窓口は済州観光公社(Jeju Tourism)と済州特別自治道だ。
「我々は韓国側と、ウジオストクと済州をクルーズの発着点とする新たなクルージングルートや、これらの港を中継地とするルートを組織する見通しについて協議した」とウラジオストクシーターミナル社のワレーリー・ナゴルヌイ社長は話している。近く、共同のルートが立案され、国際的なクルーズ会社に提出されることになっている。検討中の案として、ロシア-日本-韓国のルートがある。
「現時点でウラジオストクのシーパッセンジャーターミナルはアジア太平洋地域のあらゆる船を受け入れる用意ができている。浚渫作業を行えば、我々の受入れ能力は大幅に拡張されるだろう」とナゴルヌイ社長は述べた。最近、沿海地方と済州特別自治道ではインバウンド観光客の著しい増加がみられるという。「ロシア西部から空路や鉄路でウラジオストクに到着するロシア人観光客は市内名所旧跡巡りのオプションとして、北東アジアの隣国へのクルーズに出かけることができる」とナゴルヌイ社長は説明した。
韓国の済州航空は10月、沿海地方と韓国を結ぶ定期便の運航を開始した。これは観光客にとってこの地を訪れるもう一つの理由になりうる。(極東開発省HP 12月12日)