ロシア極東市場から日本製中古車排除の動きか
2018年04月23日
エリナのささやき
金曜は東京出張でした。新幹線から在来線へ、同じレベルで乗り換えられる新潟駅の11番線(↓、写真右が新幹線11番線、フェンスの向こうが在来線5番線)を行きに観察。帰りの車内放送によれば、まず12番線側の扉が開いて、次に乗り換え客のために11番線側の扉が開くのだそうです。▼東京ですぐ聞かれたことは「次の知事は誰?」。そんなこと分かりません。▼今日の海外ビジネス情報はロシアから、日本車と北朝鮮に関する2つの話題。
海外ビジネス情報
◇ロシア極東市場から日本製中古車排除の動きか
4月11日から、「初めての車」と「ファミリーカー」の国家プログラム(子供が多い世帯や、初めて自動車を購入する人向けの金利割引自動車ローン)の割引が10%から25%に拡大したことを、産業商務省が発表した。産業商務省の説明によると、車両緊急通報システムERA-GLONASSの付いたロシア製新車の手頃さを高めることが必要だからだ。産業商務省の目算では、この措置によって、ロシア製新車とロシア極東で人気の中古車を、価格について「ほぼ対等」にすることができる。このディスカウントは、145万ルーブルまでの価格の自動車に対して有効だ。
アフトスタト通信社のデータに拠ると、ロシア極東では2017年、新車1万3400台に対して、28万3800台の中古車が販売された。ブラゴベシチェンスクのディーラーSamurayAvtoのアルチョム・プリャエフ社長は、優遇措置がアムール州住民の選択にあまり影響を与えていないと考えている。「我が国は常に、国産車の購入を促している。輸入車の関税を引き上げたり、廃車税やGLONASSを導入したり。しかし、人々は日本車を買ってきたし、これからも買うだろう。なぜなら、問題は質であって、ロシアの自動車産業はガラクタだ」。
沿海地方では、自動車の大部分が日本から輸入されており、それらが技術規則や通関規則をクリアするように、ERA-GLONASSの設置と使用の「一時的ルール」が策定された。この一時的ルールの期間が7月1日に終わると、輸入車の登録は不可能になる。同地方のアンドレイ・タラセンコ知事代行は4月初め、関連法が採択されるまで一時規則の期限を延長するよう、連邦政府に求めた。(コメルサント・デイリー4月12日)
◇トルトネフ副首相「北朝鮮との連携は国連決議に従って進む」
ロシア極東におけるロシアと北朝鮮の連携は国連決議に従って進むだろう。ユーリー・トルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表は、極東・バイカル地域社会経済発展政府委員会の極東投資プロジェクト実施小委員会の会合を総括し、このように述べた。
トルトネフ副首相は12日、北朝鮮の李容浩外相と会談。トルトネフ副首相によれば、労働移民問題も協議された。「我々は、全面的に国連決議にしたがって行動する。この決議は、締結した契約に従い2019年末まで就労を継続する権利を我々に与えている」と副首相は指摘した。
北朝鮮は1950年代末以降、自国の技能労働者をロシアに派遣している。現在、この就労は、北朝鮮人労働者の雇用を国連加盟国に禁ずる国連安全保障理事会決議によって導入された制裁が原因で、中断の一歩手前にある。
「ロシア側は、国連制裁を緩和し、2年間これら制裁がロシアの労働移民に波及しないよう、大いに努力した。我々はこの間に、南北朝鮮の交流で重要な政治的変化が始まることを期待している。特に、南北の対話が緊密になり、それが我々の連携の今後の進展を可能にするであろう」と大臣は述べた。(極東開発省4月13日)