プーチン大統領「ロ極東で自動車製造業を成長させる」

2018年06月15日

エリナのささやき

日朝会談の実現に向け、日本の担当者がウランバートルで北朝鮮側と接触、との今朝のニュース。北朝鮮との仲介役として、モンゴルの存在感があるのかも。いま最も高まっているだろう北朝鮮の自尊心と、最も低いレベルにある感じの日本の自尊心。両者はうまくマッチするでしょうか。▼今日の海外ビジネス情報は、プーチン大統領がロシア極東の自動車、航空機、造船、宇宙産業などのハイテク産業部門を成長させると発言した話題など。▼ウラジオストクのサッカー会場前の賑わい(↓)。極東でW杯の試合はないけれど…。

海外ビジネス情報

◇プーチン大統領「ロ極東で自動車製造業を成長させる」

ロシア極東でハイテク製造業を成長させる。プーチン大統領はテレビ番組「ホットライン」のなかで、ロシア極東住民の「雇用」に関する質問にこのように答えた。

「我々はロシア極東に過去10年間で形成されたハイテク製造業を維持する。そのうちの一つが航空機製造業であり、ロシア極東ではかつて軍用機しかやっていなかったが、今では我々は民間機にも力を入れている」と大統領は述べた。大統領は、コムソモリスク・ナ・アムーレに工場がある民間機の「スーパージェット100」を例にとった。

大統領はロシア極東の他のハイテク製造部門(造船、宇宙産業)にも触れた。

「ズベズダ造船所では、特殊船舶が建造されることになる。しかも、かつてロシアでは全くつくられていなかった大きさのものだ。我々はロシア極東で宇宙産業にも力を入れる。新しいボストーチヌイ宇宙基地はほかでもない、ロシア極東につくられたのだ。こういう競争力を拡大することになるだろう。自動車製造業などのハイテクノロジーもそうだ」とプーチン大統領は述べた。

沿海地方に出張中のアレクサンドル・コズロフ極東開発大臣は前日、ボリショイ・カメニ市のズベズダ造船所を訪れた。コズロフ大臣は造船業複合体造成プロジェクトの実施の重要性を強調。ズベズダは将来、ロシア企業に北極海やバルト海で活動するための砕氷船を提供するはずだ。(極東開発省6月7日)

 

◇ロシアで経済会議「モンゴル・ロシア・イニシアティブ2018」が開幕

バトトルガ大統領が後援する経済会議「モンゴル・ロシア・イニシアティブ2018」がウランバートルで開幕した。大統領は開会のスピーチで、従来のロシアとの友好関係と交流の恒常的な発展はモンゴル外交の優先路線であり、今日の二国間関係の発展段階において、経済面の内容の充実が重要な意義を持っている」と述べた。

大統領はさらに、二国間貿易取引の拡大が重要であると同時に、輸出入の不均衡の解消が必要だと指摘。また、大統領は「ウランバートル鉄道」社と並ぶ大型プロジェクトの実行を二国間協力で重視する必要性を明言した。

「ロシアと中国は貿易取引を2000億ドルに到達させようと頑張っており、モンゴルを介した中ロ間の貿易貨物輸送によるこの目標の達成は、三方の利益にかなうものになるだろう。そこで、モンゴルは経済帯形成の動きを活発化させるために、自分がすべきことはすべて行う構えだ」と大統領は力を込めた。

大統領はさらに、モンゴルがユーラシア経済連合との自由貿易協定の締結の意思を示していることに触れ、この取り組みへの支持に対するロシア側への感謝を表明した。さらに、大統領は、ロシアの地方や都市でのモンゴル産品の展示会の開催、両国間の電子商取引の拡大の環境整備を明言した。(MONTSAME 6月7日)