環境に優しい食品の生産者を国が支援する

2018年08月20日

エリナのささやき

柏崎市立博物館というなかなか立派な会場で今週いっぱい、素敵な写真展が開かれています。アメリカ北部とカナダの国境地域「ノースウッド」で野生の動物たちを追っている大竹英洋さんと、アラスカの熊たちにやさしい目を向けている前川貴行さんの作品。またアラスカに行きたいなぁ(他の常設展で目が眩んでしまいましたが…)。▼近頃、元気な感じのロシア極東の農業。今日の海外ビジネス情報もそんな話題です。

海外ビジネス情報

◇環境に優しい食品の生産者を国が支援する

プーチン大統領が、専用商標と生産者の国家支援を見込んだ法律「有機農作物」に署名した。

コズロフ極東開発大臣は、昨年を総括して、ロシア極東の農業部門の成長率は8.2%(全ロシア2.4%)だったことを発表した。最大の成長進度が記録されたのは沿海地方とアムール州だった。2017年に沿海地方は農業生産指数の成長率で国内ベスト3に入った。沿海地方の生産額は、生産量の伸び13.8%の下で488億ルーブルだった。第4位にはアムール州が入り、生産量が12.9%拡大し、生産額は622億ルーブルだった。2017年を通じて、ロシア国内の農産品の生産額は5兆6540億ルーブルだった。

「ロシア極東の工業生産指数、農業生産指数、建設業活動指数は国内平均を上回っている。これは喜ばしい事実だ」とメドベージェフ首相は国会での政府活動成果報告のスピーチの際に指摘している。

現時点でロシア極東の3つの農業系TORがある。このうちの2つが農業振興の視点からきわめて有望な地域(沿海地方の「ミハイロフスキー」TORとアムール州の「ベロゴルスク」TOR)だ。もう一つの農業系TORの「ユジナヤ」はサハリン州に創設され、州の自給自足問題の解決などのために、最近は農業部門の振興と融資に力を入れている。

成立した法律は、環境に優しい農産品の生産時に、この分野の国内、国家間、国際規格で許可されているものを除き、農薬、殺虫剤、抗生剤、成長促進剤、家畜の肥育、ホルモン剤の使用を禁止ししている。

この法律はさらに、胚移植、クローニング、遺伝子組み換え技術、イオン照射の禁止、水耕栽培法の利用を含んでいる。ポリ塩化ビニールの利用など、環境の汚染に結びつく包装材料、内外材、輸送用包装材の使用も禁止されている。

有機食品の製造は非有機食品の製造とは分離して行われなければならない一方、生産者と有機作物の種類に関する情報は、統一国家リストに入れられる。有機食品の製造が現行規格と合致しているかどうかの判断は自主的になるが、生産者はその後にしか、パッケージに、商品名や有機食品共通マークを付けることができない。

法律は2020年1月1日から発行することになっている。(極東開発省8月8日)