オブート炭鉱のコークス炭、河北省に輸出か

2019年01月28日

エリナのささやき

週末、新潟市内にやっと積もったなという感じの積雪がありました。たいした大雪でもないのに、新潟空港の発着情報を見ると、遅延や欠航が相次いでいます。除雪が遅れたのでしょうか。北東アジア経済発展会議(NICE)にいらっしゃる発表者がソウルからの便で早くもいらっしゃる予定だったので、ちょっと焦ったのですが無事、1時間20分程度の遅れで到着、ほっと一息。今朝のNICE会場を俯瞰(↓)、明日から本番です。▼そうこうしている間にも、北東アジアはさまざまに動いています。今日の海外ビジネス情報は、モンゴルからコークス炭の輸出の話題、ロシアから北朝鮮国境の橋の建設の話題とカムチャツカ観光に日本が協力する話題。日本海側のニュースは「山形県-台湾チャーター便 3~8月、84便運航」(山形新聞1月22日)。▼NICE本番なので、このコーナーも明日、明後日はお休みさせていただきます。

海外ビジネス情報

◇オブート炭鉱のコークス炭、河北省に輸出か

Fenwei Energy Information Services(汾渭能源信息服務有限公司)の報道によると、オブート炭鉱のコークス用炭の価格は長期的にみて1トン176~191ドルに達し、中国河北省に輸出されるとみられている。

Fenwei Energyの試算では、オブート炭鉱の石炭の輸出は中国の石炭市場のニッチを埋めそうだ。そこでは、需要が高まり、2025年までに高品質のコークス用炭が毎年1600万~2200万トンの不足が予想される。

アスパイア・マイニング社は自社のオブート炭鉱開発プロジェクト第1段階の予備経済調査を行った。同社は、プロジェクトへの必要資金1500万ドルが既に調達されたとも発表している。さらに、昨年、同社の株価は約80%成長した。(MONTSAME 1月16日)

 

◇ロシア側が北朝鮮へ渡る自動車橋建設の根拠の分析を始めた

極東投資誘致輸出支援エージェンシーが、沿海地方の対北朝鮮国境を流れる豆満江の自動車橋の架橋のプレF/SおよびF/Sに係る情報分析サービスとコンサルティングサービス提供のタスクオーダーをまとめた。

成果物の提出期限は2019年12月20日。作業は2段階に分けられる。履行側は、第1段階では価格見積もりと財源及び資金調達メカニズムの特定等、プロジェクトの実行のための最優先措置とそれらの実地導入プランを策定しなければならない。また第2段階では、提案された措置の実地導入のサポートをしなければならない。

ロシアと北朝鮮は豆満江橋梁建設交渉を2015年から行っている。自動車橋の建設は、アレクサンドル・ガルシカ前極東開発大臣が2018年春の訪朝の際に発表した。いまのところ、両国間の輸送手段は鉄道と航空路だ。(EastRussia 1月18日)

 

◇野村総研がカムチャツカの観光ポテンシャルを調査

(株)野村総合研究所がカムチャツカの観光ポテンシャルを調査している。カムチャツカで社会システムコンサルティング部の神山裕之上級コンサルタントの関心を特に引いたのが、日本人観光客の受け入れの可能性だった。

神山氏によれば、野村総研は同様の調査をロシア極東全の構成主体で行っている。カムチャツカ開発公社によれば、これらの調査は国家観光エージェンシーのオーダーにしたがって組織された。同エージェンシーは日ロ人的交流発展の枠内でロシア極東のインバウンド観光の現状を分析することにしている。

日本では極東連邦管区各地を訪れる日本人の年間5万人突破を計画している。カムチャツカ開発公社側は、カムチャツカだけで近い将来、同様の数の日本人観光客を受け入れたい考えだ。これは、国際空港に新旅客ターミナルや利便性を高めたホテル群の建設によって、可能となるだろう。この際、カムチャツカは外国人観光客にエコツーリズム、イベントツーリズム、フィッシング、エクストリームツーリズムなどを提示できる。(Eastarussina 1月18日)