仏トタルがムルマンスクとカムチャツカのLNG積替え拠点に出資

2019年05月07日

エリナのささやき

西暦使用派のエリナちゃんですが、今日のささやきはさすがに「令和」最初の思いがします。皆さん、10連休はいかがでしたか。エリナちゃんは福島県へドライブしては家で目を休め、というサイクルを2度過ごし、最後1日半ぐらいは仕事。あと、「昭和」の思い出の地も探索してきたので、なかなか楽しい10日間でした。▼福島は、残雪と新緑の山々、しだれ桜や山桜に加えて桃の花も。深く美しく、また桃源郷のような春がありました。今日は、広大な会津盆地の真っただ中、会津美里町あたりから飯豊連峰を望む1枚。▼今日の海外ビジネス情報は、そんな春の装いとはちょっと遠い世界ですが、フランスに本拠を置く石油メジャーの一つ、トタルがロシア北極のLNG拠点の出資する話題。

海外ビジネス情報

◇仏トタルがムルマンスクとカムチャツカのLNG積替え拠点に出資

フランスのトタル(Total)が、ノヴァテクのカムチャツカとムルマンスクの液化天然ガス(LNG)積替えターミナルの株主になる。

ノヴァテクとトタルが、カムチャツカとムルマンスクのLNG積替えターミナル建設プロジェクトで仏側に10%の権益の売却について合意し、ロシアでの提携を拡大できることをパトリック・プヤンネ最高経営責任者(CEO)が18日、語った。同社は既に、ノヴァテクのLNGプロジェクト「Arctic LNG-2」(天然ガス採掘とLNG生産)で同様の権益を取得している。

「我々は、Arctic LNG-2に投資するが、Arctic LNG-2のみならず、ムルマンスクとカムチャツカのターミナルにも投資することを発表した。これは、ノヴァテクとの合意の一部だ。Arctic LNG-2を展開するために、我々はハブの10%に投資する。全体で10%、さらに、ご存知のように、我々はノヴァテク社自体の19.4%を持っている」とプヤンネCEOは述べた(インターファクスの報道より)。

トタルのCEOはプロジェクトへの参入金額には触れなかった。ノヴァテクのレオニード・ミヘルソン社長は昨年、Arctic LNG-2へのトタルの参入金額を25.5億ドルと見積もった。トタルはLNGの年間購入量610万トンのポートフォリオ契約をもち、FOBでの新規ガス購入を目指している、とVygon Consultingのアナリスト、マリア・ベロワ氏は見ている。このような条件での予備契約をノヴァテクは月初めにビトール(Vitol)と交わしている。「よって、次の一歩となるのが、ノヴァテクとトタルのArctic LNG-2のガスの長期販売契約の締結だ。これも条件はFOBだ」とベロワ氏は言う。

カムチャツカとムルマンスクの積替え拠点の稼働は、北極海航路を通過するための高価な砕氷タンカーArc-7の数を削減するために、ノヴァテクにとって不可欠だ。砕氷タンカーはガスを不凍のペトロパブロフスク・カムチャツキーとムルマンスクに運ぶ。そこからLNGはLNGタンカーで出荷される。ターミナルの稼働は、Arctic LNG-2のスタートに同調する。Arctic LNG-2の第1期完成分の稼働は2022年末に予定されている。ノヴァテクは今のところ、ムルマンスクのウラ入江(年間積替量2000万トン)とカムチャツカ(年間2000万トン、さらに4000万トンに拡大する可能性も)の両プロジェクトの唯一の株主だ。しかし、カムチャツカの拠点への参入の意向を日本の丸紅と商船三井、KOGAS(韓国ガス公社)も表明している。

ベロワ氏の試算によると、カムチャツカの積替えターミナルの投資金額が1000億ルーブル(3分の1は公的資金)、投資金額が出資者間の権益分配に応じて決まることが条件(いつもそうではない)の場合、トタルのターミナルの権益10%は、70億~100億ルーブルになる。ムルマンスクの積替えターミナルへの参入金額も同様の感じになるだろう、とベロワ氏は見ている。(コメルサント・デイリー4月18日)