ロ極東での印ロ協力の将来性、ウラジオで協議
2019年05月27日
エリナのささやき
昨夕は東響新潟定期演奏会。音楽監督ジョナサン・ノット指揮によるブリテンのヴァイオリン協奏曲(独奏:ダニエル・ホープ)とショスタコーヴィッチの交響曲第5番。エリナちゃんの感覚でいえば、どちらも第2次世界大戦前の社会の不安を映し出しながら、ブリテンは希望があり、ショスタコーヴィッチは戦意を鼓舞し(すぎ)ている感じ。いずれにしろ、ノット+東響はどんどん上手くなる。▼今日の海外ビジネス情報は、インドとロシア極東の協力協議について。インドは新興国の中でも地球温暖化防止に熱心で、“2030年までにガソリン車やディーゼル車の販売を全面規制し、インドで販売する自動車をすべて電気自動車に限定する”との方針を打ち出しています。安倍さん、トランプさん、どうですか。▼パリの路上には充電ステーションがあちこちに。
海外ビジネス情報
◇ロ極東での印ロ協力の将来性、ウラジオで協議
極東投資誘致・輸出支援エージェンシーのサポートと、インド工業連盟(CII)、沿海地方行政府の後援で、「ロシア極東における印ロ協力のチャンス、条件、プロジェクト」と題した会議がウラジオストクで開かれた。この催しは、インドビジネスミッションの沿海地方訪問の枠内で開催された。コンスタンチン・ボグダネンコ副知事は会議の開会で、インドが長年、ロシアのキーパートナーの一員だったことを強調し、「2018年の沿海地方とインドとの貿易取引高は20%拡大し4200万ドル強となった。我々は皆さんに農業、機械製造、食品加工、製薬、軽工業、建材製造、鉱物資源加工の分野での投資プロジェクトを提案する」と述べた。
副知事によれば、沿海地方の政府と専門機関は、インド企業が投資プロジェクトを実行する際の行政手続き上の問題のクリアをできる限り手助けする、という。
極東投資誘致・輸出支援エージェンシーのスタニスラフ・ワルナコフ投資プロジェクト部長がロシア極東地域の投資のチャンスについて紹介し、ロシア極東では、インド資本の入った一連のプロジェクトが既に進行中だと述べた。これを促進しているのが、先行経済発展区と自由港の優遇制度だ。ウラジオストク自由港制度の力を借りて、インドのKGKがウラジオストクにダイヤモンド研磨工房を開設した。同社は現在、ロシア極東で製材所を始めようとしている。JT社はウラジオ自由港制度を使ってティーバッグ工場を始めた。さらにもう1社、M.Sureshがウラジオストクにダイヤモンド研磨工房をつくろうとしている。カムチャツカでは、クルトゴロフスコエ炭鉱の開発プロジェクトがスタートした。インドのTata Powerが投資している。現在、プロジェクトはF.S.の段階だ。ONGC Videsh は、サハリン1の権益20%を保有している。沿海地方ではインド資本の会社が順調に活動している。例えばインドから直接お茶を輸入しているJ Rus社、医薬品を製造するファルマシンテズの子会社のIST-FARM、卸売と小売業のインディゴ・ネスト社がいる。
極東発展基金(ロシア開発対外経済銀行傘下)がロシア極東と北極圏での投資プロジェクトの共同実施のチャンスについてインド企業に紹介した。基金は現在、鉱物原料資源開発、農業、サービス、アジア市場もターゲットにした製品製造の分野のプロジェクトを実施する際のインド企業との連携を、幅広い視野から検討している。有望な協力路線の一つとして、中堅投資プロジェクトの支援を目指すロシアインド共同基金の設立が発議された。(極東投資誘致・輸出支援エージェンシーHP 5月15日)