ウランバートルにパリ通り

2019年07月01日

エリナのささやき

G20の議長を務めた安倍首相が28日の夕食会で、「大阪城にエレベーターを付けたのは大きなミスだ」と言ったのは、米朝首脳電撃会談よりも驚くべき発言だったように思います。大阪城を再現するならエレベーターは不要、という趣旨なのでしょう。だとすれば、先日焼け落ちたパリのノートルダム寺院やウィーンの聖シュテファン寺院のエレベーターは、どう考えればいいのでしょうか。安倍首相にはユニバーサルデザインやバリアフリー、国連で決めた持続可能な開発目標(SDGs)である「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」ということが頭に入っているのかどうか。▼横から見て、右側を失ったノートルダム寺院は、いまどうしているのだろう。▼今日の海外ビジネス情報はモンゴルから、ウランバートルに「パリ通り」が出来る話題など。

海外ビジネス情報

◇ウランバートルにパリ通り

ウランバートル市のS.アマルサイハン市長とフィリップ・マーレン駐モンゴル・フランス大使の会談の中心的話題となったのは、共同プジェクトの推進成果とウランバートルでのパリ通りと広場の設置だった。

市議会はパリ市に対し、モンゴルの首都にパリ通りを設置する許可を求めた。「その回答として、パリ市長はフランス式の街路と広場の設置に同意した」とマーレン大使は会談で述べた。

アマルサイハン市長は2018年のパリ訪問の際、都市整備分野での協力について市の担当者らと合意。これを受けて、市役所に附属して都市整備調査研究所が設立された。「目下、この新機関の活動は準備中で、近いうちにパリから都市整備の専門家を招くことにしている。そこで、ウランバートルのパリ通り建設合同作業部会を設置し、フランス式に整備される地区・通り・広場の選定について意見交換することを提案する」とアマルサイハン市長は述べた。

会談の終わりに双方は、ウランバートルのパリ通りと広場建設合同作業部会で活動するフランス人専門家のメンバーについてマーレン大使がウランバートル市役所に公式書簡を送り、この秋には検討に着手することで合意した。(MONTSAME 6月19日)

 

◇モンゴル国立大が一橋大と提携する

モンゴル国立大学のトゥムルバータル学長は14日、一橋大学法科大学院の山田敦教授と王雲海教授と面会した。山田教授は、アジア法科大学院学長会議に出席するためにモンゴルを訪れたと話し、モンゴル国立大学と一橋大学法科大学院の提携覚書を締結したいとの意向を表明した。トゥムバータル学長は、有名な一橋大との提携に前向きな姿勢を示し、モンゴル国立大と日本の大学との提携の現状について説明した。

山田教授は、一橋大が日本で法曹分野とビジネス分野の最高の教育コースを提供している、と語った。双方は新教育年度が始まるまでに、提携覚書を締結する問題で意見を一致させることで合意した。(MONTSAME 6月19日)