ロシアの新型コロナ治療薬第一号はアビガンのジェネリック

2020年06月11日

サンクトペテルブルク

海外ビジネス情報

◇ロシアの新型コロナ治療薬第一号はアビガンのジェネリック

「ヒムラル」社とロシア直接投資基金が共同で出資する「クロミス」社が5月29日、抗ウイルス薬「アビファビル」(ファビピラビル)の認可を受けた。これは、日本の富士フィルムの「アビガン」のジェネリック薬だ。「クロミス」社は新型コロナウイルスへの効果に関する治験を行ってきた。

「クロミス」社はこのプロジェクト専用に設立された。Vademecumがヒムラルから受けた説明によると、ファビピラビルはずいぶん前から研究されてきたという。アレクサンドル・イワシチェンコ氏が4年前に分子を合成したが、当時は別の分子、ロシュ社(スイス)のタミフル(オセルタミビル)の新しい類似薬が選択された。その後、中国で、新型コロナウイルス感染症の治療にファビピラビルが有効だということになり、ヒムラルはロシア直接投資基金の支援でこの薬の治験の続行を決定。治験の第3段階は4月23日に始まった。

「クロミス」以外にも、「R-Farm」、「プロモメド」(サランスクの「ビオヒミコム」傘下)が自社のジェネリック薬を開発中だ。両社はそれぞれ5月20日と21日に治験の第3段階に入った。さらに、「R-Farm」のメインのオーナーであるアレクセイ・レピク氏はこれまでに、オリジナルの「アビガン」の登録をするつもりだった。アビガンの物質特許は昨年失効しており、中国の浙江海正薬業(Zhejiang Hisun Pharmaceutical)がファビピラビルのジェネリックを製造し、新型コロナウイルスに対する臨床試験が行われてきた。

ロシア保健省のコロナウイルス感染症治療・予防・診断に関する暫定的提言最新版のなかでは、ファビピラビルはウミフェノビル、レムデシビルと並び、治験中の薬剤とされている。出所:GRLS(国家薬剤表)(VADEMECUM 5月30日)