沿海地方で世界最大級の原子力砕氷船の建造が始まった

2020年07月15日

ウラジオストク

海外ビジネス情報

◇沿海地方で世界最大級の原子力砕氷船の建造が始まった

世界最大級の原子力砕氷船の建造が沿海地方の「ズベズダ」造船所で始まった。「リーダー」型原子力砕氷船プロジェクトで建造される旗艦は「ロシア」と命名された。

沿海地方政府の発表によると、この砕氷船は世界に類を見ないという。この砕氷船は北極海航路の商船の通年航行を担保することができる。完成は2027年の予定だ。

沿海地方のオレグ・コジェミャコ知事によれば、このような船なくして、極北地の開発や北極の石油・ガス田の開発は不可能だ。また、この型の船舶によって、ロシアと欧州へ水産品を供給できるようになる。

この砕氷船は厚さ4メートル余りの氷をものともせず、幅約50メートルの航路を作ることができる。よって、大型輸送船とガスタンカーの北極海航路の通年航行が可能になる。

「リーダー」型原子力砕氷船の建造契約は「ズベズダ造船複合体」と連邦国営単一企業体「アトムフロト」社の間で4月に交わされた。砕氷船の国側の発注者は国営企業「ロスアトム」社だ。

ロシア政府は2020~2027年にこの「リーダー」型原子力砕氷船の建造に1275億ルーブルを拠出する。この件に関する政府決定にはドミトリー・メドベージェフ首相(当時)が退任前に署名した。(EastRussia 7月6日)

◇ハバ地方の現職知事が殺人首謀の容疑で逮捕

ロシア連邦予審委員会は複数の殺人事件を首謀した容疑で、ハバロフスク地方のセルゲイ・フルガル知事(現職)の起訴を決定した。スベトラーナ・ペトレンコ報道官が次のように記者団に述べた。

「予審委員会重大事件捜査総局では、セルゲイ・フルガル・ハバロフスク地方知事に対しする起訴する方針を固めた。彼は殺人と殺人未遂事件を首謀した容疑がかけられている」と委員長は述べた。報道官の発言によれば、フルガル氏は被告人尋問を受けた。

予審関連情報によると、知事は、2004~2005年にハバロフスク地方とアムール州で発生した複数の実業家の殺害と殺人未遂に関与している。

法執行機関の情報筋によれば、問われているのは少なくとも、殺人2件、殺人未遂1件だ。予審委員会は金曜日にモスクワ市バスマン地区裁判所に訴状を提出することにしている。被疑者は拘置所で一晩を過ごす。情報筋によれば、知事は容疑を認めていない。

ペトレンコ報道官によれば、ロシア極東域内の複数の実業家の殺害事件の容疑者らがフルガル容疑者を首謀者であると証言しており、本件ではほかにも目撃者や被害者がいる。予審委員会は、他の凶悪犯罪への関与についてもフルガル容疑者を取り調べる。昨年11月には、フルガル容疑者の共犯者とみられる4人が逮捕、拘束された。

情報筋によれば、知事はビジネス上のライバル2名の殺害と、アムール州出身の実業家1名の殺人未遂事件の首謀者だったという。2004年にハバロフスク市の路上で実業家のエブゲニー・ゾリャさんが、2005年にはビジネスマのオレグ・ブラトフさんがそれぞれ射殺されている。(タス通信 7月9日)