ガスプロムがカムチャツカ半島でガスターミナルのインフラ工事を行うか

2020年08月26日

ウラジオストク 水族館

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◇ガスプロムがカムチャツカ半島でガスターミナルのインフラ工事を行うか

ノヴァテク社が小型の浮体式LNG再ガス化設備(最大生産力60万トン)をペトロパブロフスク・カムチャツキー近郊のアバチャ湾に建設する許可を取得した。ノヴァテクの積替えターミナル発のガスパイプラインを使用するというこれまでのカムチャツカ地方のガス化計画は、高額過ぎるということで却下されてきた。しかし、付随するガスパイプラインの問題は残っている。ウラジミル・ソロドフ知事代行はガスパイプラインを建設するためにガスプロムへの働きかけをプーチン大統領に要請していた。しかし、ガスプロム側には法律上、その義務はない。カムチャツカ地方は「統一ガス供給システム」の対象地域ではないためだ。一方、プロジェクトの経済面の魅力も疑問視されている。

カムチャツカ地方のソロドフ知事代行は、太平洋艦隊司令部がアバチャ湾のノヴァテクのLNG再ガス化ターミナルの認可を了承したということを、8月12日にプーチン大統領と面談した際に伝えた。こうして、ペトロパブロフスク・カムチャツキー市におけるLNGのガス化に関する基本的な障害が除去された。このLNGはベチェビンスカヤ湾から小型タンカーで運ばれることになる。この湾には、ヤマル半島から入るLNGを積み替えるノヴァテクの複合施設がある。

従来の計画によると、ノヴァテクは、ベチェビンスカヤ湾のターミナルでのLNG積み替え時に発生するいわゆる蒸発ロスをペトロパブロフスク・カムチャツキー市に供給する予定である。LNGはベチェビンスカヤ湾では2022年末まで、砕氷LNG船から通常のLNGタンクに移し替えられる。基本的な問題はペトロパブロフスク・カムチャツキー市に達する140キロに及ぶパイプの敷設にあり、そのおおよその価格は、複雑な地形のせいで1千億ルーブルを超える可能性があった。

ペトロパブロフスク・カムチャツキー市近郊の再ガス化ターミナルを使うという代替案によって、費用は格段に安くなるが、その建設には軍の了承が必要だった。この度、この問題は解決したが、ターミナルから地元の火力発電所と主要需要家までガスパイプラインを引くという問題が残っている。ソロドフ知事代行はこのパイプラインの敷設をガスプロムに依頼するよう大統領に要請。プーチン大統領がこの問題の検討に同意した。

ノヴァテクのレオニード・ミヘルソン社長は、ペトロパブロフスク・カムチャツキー市のガスの需要を年間3億~4億立方メートル、再ガス化設備のLNG処理能力を年間60万トンと見積もっている。(コメルサント・デイリー8月13日)