ハバ地方のガス化学工場建設に住民が異議

2021年01月15日

ハバロフスク

海外ビジネス情報

◇ハバ地方のガス化学工場建設に住民が異議

ハバロフスク地方のミハイル・デグチャリョフ知事代行は、アヤノ・マイスキー地区のガス化学工場の運命は地元住民が決めるべきだと表明した。中国の投資家がこの地区にヤクーチアガスパイプライン向けの大規模なガス化学工業団地を建設する予定だ。住民は地元の環境への影響を懸念している。

ミハイル・デグチャリョフ知事代行はこの件について、今日行われた市民との直接対話企画「ダイレクト・ライン」のなかで次のように語った。「アヤノ・マイスキー地区の住民はなぜ、工場建設問題に関する住民投票の実施を禁じられているのか」との質問に対し、デグチャリョフ氏は、「住民が決めるべきだ」、と回答した。デグチャリョフ氏は、地元当局および検察局と話し合うことを約束した。

検事はこれまでに、これは現地レベルの問題ではなく、サハ共和国(ヤクーチア)とハバロフスク地方による合同地域プロジェクトだという理由で、アヤン・ガス化学工業団地建設問題に関する住民投票についてのアヤノ・マイスキー地区議会の決議に反論してきた。

ハバロフスク地方におけるアヤン・ガス化学工場建設は、4千人の雇用創出を見込んでいる。中国企業が、この地区にヤクーチア産の天然ガスからメチルアルコールを製造する世界最大規模の工場を建設する予定だ。予想される建設作業員の数は6700人。建設費総額は1700億ルーブル。

アヤノ・マイスキー地区を通るこのプロジェクトの幹線ガスパイプラインの長さは454km、パイプの口径は1200mmになる。コンプレッサーステーションの「アイム」と「ネリカン」の建設が予定されている。「ChengZhi New Energy Division」(中国南京市)が元受け会社となっている。(EastRussia 12月23日、アヤノ・マイスキー地区行政府公式ウェブサイト)