大連、日本へ稲わら・製品輸出、輸出量前年同期比11.4%増

2021年02月08日

満洲里

海外ビジネス情報

◇大連、日本へ稲わら・製品輸出、輸出量前年同期比11.4%増

1月28日、大連雪龍黒牛飼料有限公司の生産現場は熱気にあふれていた。そこではきれいに刈り取られて重ねられた稲わら梱包が、輸出基準にしたがって、加熱処理釜で高温蒸気殺菌が行われていた。馬暁婷社長によれば、「以前、日本には稲わら5万トンを毎年輸出していたが、昨年の新型コロナウイルス感染予防期間に輸出業務は大きな打撃を受けた。しかし大連港湾税関の支援のもと、工場はすぐに生産・操業を再開でき、今はフル稼働している」という。

東北部は質の良い水稲を多く生産しており、日本の稲わら業者に注目されている。現在大連口岸は日本向け稲わら輸出として指定された最初の口岸であり、そのために稲わら・製品加熱処理企業が中国で最も多く集まっている。全国の90%以上の稲わら加熱処理企業が大連の甘井子区に集中しており、日本への稲わら輸出の95%以上は大連口岸から行われている。

大連港湾税関は検疫担当職員を派遣し、日本の検疫官と共同で、企業が基準に従って稲わらの加熱処理を行うように指導し、稲わらの加工・梱包から輸送に至るすべてプロセスを管理し、製品の品質向上に努めている。大連税関は全国に先駆けてクラウドコンピューティングによる「輸出貨物税関検査検疫証発行」システムを開発し、証明書の申請と受取の時間を大幅に短縮した。また、専用ボックスを設置して、申請と受取が24時間可能になった。

統計によれば、2020年に大連口岸から日本に向けて輸出された稲わらと加工品は19.8万トンで、金額ベースでは6098.9万ドル、輸出量は前年同期比11.4%増だった。(遼寧日報 2月3日)

◇50日間で1400個の標準コンテナ出荷 中欧班列(長春-満洲里-欧州)、輸送繁忙期

厳冬の中、「一帯一路」戦略の重要な北部地域の拠点である長春興隆鉄道口岸は繁忙の様相を呈している。

1月20日、興隆総合保税区北の長春興隆鉄道口岸にあるコンテナヤードに入ると、クレーンが休みなく稼働し、コンテナが整然と並べられていた。コンテナには自動車部品や防疫物資をはじめとした輸出貨物が積まれているという。中欧班列の運営会社である長春国際陸港発展有限公司の担当者によると、貨物はここから中欧班列によってヨーロッパまで輸送されるという。

2020年12月1日から2021年1月19日まで、長春興隆鉄道口岸から発車した合計17便の中欧班列は、中国東北地域、華北地域、ヨーロッパなどの地域を原産とする約1.5万トン、1400個の標準コンテナほどの貨物を輸送した。これよって、長春市だけでなく、吉林省の貿易商社にとっても、国際市場につながる「グリーン(優先)ルート」が開かれた。

新型コロナウイルスの感染拡大の中でも中欧班列の通常運行を保つため、長春興隆鉄道口岸駅はその運行状況の把握と通関・輸送計画・運行プランの最適化を行った。また、中欧班列の情報プラットフォームを利用し、伝票などのデータを税関・貨物代理企業の端末に直接送信し、「非接触」での作業を実現している。同時に、作業員の健康状況を調査し、コンテナヤードの消毒と管理を強化し、安全・安定・効率的な班列の運行を実現している。

コンテナヤードの消毒作業を担当する中国検験認証集団吉林有限公司の作業員は、「消毒後、製品ごとに消毒証明書が発行される」と話した。室外の消毒作業のほか、室内倉庫などの重点エリアにも専属作業員が配属されている。

長春国際陸港発展有限公司の担当者は、「新型コロナウイルスは長春の経済発展の歩みを阻止できない」と話しており、鉄道・税関・貿易商社と連携し、中欧班列の運行が経済発展の要求にこたえられるようにする。(長春日報 1月28日)