内モンゴル自治区烏海市、水素燃料電池バスが運行開始
2021年02月22日
満洲里
海外ビジネス情報
◇内モンゴル自治区烏海市、水素燃料電池バスが運行開始
2月9日、内モンゴル自治区烏海市で水素燃料電池バスが運行を開始した。これは内モンゴル自治区内で初めての運行だった。烏海市では、銀隆新能源が製造した全長10.5m、全幅2.5m、定員80人、水素の最大容量26.5㎏、最大走行可能距離400㎞の水素燃料電池バスが導入された
燃料電池バスは、水素と酸素の化学反応によって発生させた電気でモーターを動かすバスのことであり、走行の際に生成されるのは電気と水だけであることから、ゼロエミッション基準をクリアする。燃料電池バスの走行可能距離は電気バスよりも長く、1回の水素補給でバスを一日中走行させることができる。さらに、燃料電池バスは走行時の騒音や振動がなく、乗り心地が良い。
自治区政府の今年度の事業報告では、「水素エネルギーは経済を発展させる。オルドス市と烏海市を燃料電池バスの模範都市にする」と打ち出されている。これは烏海市が「環境優先、グリーン発展」というより高い質の発展に進んでいくという方向性を示した。
近年、烏海市は水素エネルギー産業をはじめとして新しいエネルギー産業の発展を推進している。同市は、既に2カ所に水素ステーションを建設しており、内モンゴル自治区の西部に水素エネルギー産業の重要拠点と国家水素エネルギーの経済模範都市を建設する目標に向かって進んでいる。
烏海市は、燃料電池自動車産業の発展と水素ステーション等のインフラの整備とあわせて、公共交通機関の最適化を図り、現在使用中の20台の水素燃料電池バスに加えて、さらに30台を投入する計画だ。(内モンゴル日報2月12日)