モンゴルはファイザーとアストラゼネカからワクチン接種を開始

2021年02月24日

ウランバートル

海外ビジネス情報

◇モンゴルはファイザーとアストラゼネカからワクチン接種を開始

政府は、厳重行動規制措置が解除され次第、2月23日(月)から国民へのワクチン接種を開始する方針だ。15日、エンフボルド保健大臣が記者会見で発表した。

大臣によれば、2月23日に開始を予定している国民へのワクチン接種の計画がある。「現在、我々は4種類のワクチンの輸入について交渉している。その第1段階として、モンゴルはファイザーとアストラゼネカのワクチンを入手する」と大臣は述べ、マイナス70℃で保存するというファイザーのワクチンの要求を満たす倉庫と設備は完全に確保されていると明言した。

「国民の20%が「Covax」プログラムの負担でワクチン接種を受ける。全体としては国民の60%が接種対象になるだろう。その他の国民のワクチン接種は、その他の財源で賄われる。この問題は完全に解決済みであり、財務省の承認を得ている」と大臣は話した。(MONTSAME 2月15日)

 

◇モンゴル政府が国民健康保護と経済再生の総合プランを承認

モンゴル政府は定例閣議で10兆トゥグルグ規模の国民の健康保護と経済再生に関する総合プランを検討し、承認した。このプランにしたがい、政府は承認された予算の枠内で、雇用維持、農業部門の貸出金利の引き下げ、2022~2024年の予算の必要経費計上のために、ノンバンクと協力していく。

「政府は紙幣を印刷するのではなく、経済を促進し、雇用を創出し、中央銀行にある9兆トゥグルグを経済に循環させることで国民の所得を増やしていく」とオユンエルデネ首相は述べ、計画実施期間中にインフレを抑制し、燃料と大衆消費財の価格バブルの崩壊を防止する必要性を強調した。

同プランの内容は以下の通り。

  • 中小・サービス企業を対象とした3年間に渡る金利3%の融資のための費用—2兆トゥグルグ
  • 若者の雇用および職業訓練のための奨学金(2カ月間50万トゥグルグ)と健康で活力のある生活の支援のための費用—5千億トゥグルグ
  • ウランバートル市内の若年家庭を対象とする住宅建設および特別住宅ローンのための費用―3兆トゥグルグ
  • 戦略的意義を持つ大型プロジェクトの実施費用—2兆トゥグルグ
  • 農業・畜産業農家の収入支援のための費用—5千億トゥグルグ
  • 中央銀行のレポ取引の資金供給金額を1兆トゥグルグから2兆トゥグルグに引き上げ。さらに、中小企業の融資金額を3億から5億トゥグルグに、鉱業製品生産者向けの融資を10億から30億トゥグルグに引き上げる。

2019年の経済成長率は5.2%増であったが、2020年の成長率は世界的なパンデミックを受けて6%減となった。その結果、2020年第3四半期には4万6千社の民間企業・団体の従業員の総数が7万人減少した。

この状況を鑑み、政府は2023年までの国民健康保護と経済再生プランを策定。同プランの実施によってコロナの世界的流行以前の2019年の経済水準に回復することが期待されている。(MONTSAME 2月18日)