コロナ禍でもアムール州産はちみつの輸出は好調

2021年02月25日

モスクワ

海外ビジネス情報

◇コロナ禍でもアムール州産はちみつの輸出は好調

2020年初め、特に中国における新型コロナ感染症の急拡大により国境を通過する貨物の動きが止まっていた1月を除けば、アムール州と黒龍江省の国境周辺地域における貿易はコロナ関連の制限措置や国境封鎖による影響をほぼ受けなかった。

「昨年は、パンデミックにもかかわらず、農産品輸出が上手く行った年だった。大豆や大豆かすなどの輸出が拡大した。我が州の製品は、北朝鮮、タイ、ベトナム、日本、ポーランド、アメリカをはじめとする12か国に輸出された。もちろん、我が州にとって最も需要な輸入先が中国であることには変わりない。中国は農産品輸出の97%を占めている」とアムール州のワシーリー・オルロフ知事はコメントした。

連邦税務庁アムール州支部のスベトラーナ・グルシチェンコ支部長のは、地元企業23社による2020年1~11月の大豆輸出額は53億ルーブルに上った、と報告している。アムール州のオレグ・トゥルコフ農業大臣によれば、同州の大豆輸出は37万6900トンであり、計画していた34万トンを上回ったという。

「確かに、油糧種子の輸出は計画の3分の1にとどまっている。大豆かすについては、数倍の量を輸出することは可能だった。しかし、中国側との間で必要な書類手続きが半年に渡って滞った。食肉・輸入製品については、やっと物事が進み始めた。これは、中国の正式な許可が下りたのは9月23日だったからだ。はちみつは、申請された全量が輸出された」と知事は述べた。

「タイガ・オルガニカ」社はアムール州の大手蜂蜜輸出業者だ。「東方経済フォーラム」でプーチン大統領と習近平国家主席が同社の製品を試食している。同社は年間500~600トンのはちみつを採取している。クリーム蜂蜜の製造には、ロシア極東で採取された森林のベリー類(コケモモ、キイチゴ、クロスグリなど)が使用されている。製品のほぼ80%が中国、韓国、台湾に輸出されている。

「急速に成長している巨大なアジア太平洋諸国の市場への進出は、アムール州の全耕作地の活用を可能にし、農業生産者の財務状況を改善し、アムール州の農業部門の将来的な成長の起爆剤になる」とトゥルコフ知事は力を込めた。

アムール州の農家に対して、2024年までに113万トン(3億6820万ドル増)の農産品輸出を達成するという目標が設定されている。(ロシースカヤ・ガゼータ 2月11日)