政府が企業支援策の新たなパッケージをまとめた
2021年02月26日
海外ビジネス情報
◇政府が企業支援策の新たなパッケージをまとめた
ロシア政府が経済界支援策の新たなパッケージを策定した。新事業の主要方針は雇用の維持だ。
「イズベスヤ」の記事によると、新たなパッケージには全部で5つの方策が盛り込まれた。その中には、中小企業と大企業向けの特別ローン「FOT 0」の再開がある。このプログラムは2020年3月に施行されたものであった。賃金支払いのための事実上無利子の融資だ。経済発展省は、このプログラムによって、100万人分の雇用を守ることができたと報告した。 他には、企業向けの金利を2~3%引き下げるために、銀行へ補助金を支給することが予定されている。2021年12月までに人員を10%増やす企業が、この融資を利用できる。
また、2020年3月と第1四半期にパンデミックの被害が特に深刻であった業種のリストに入る中小事業者を対象に、租税の滞納分の帳消しも予定されている。一方、資産税の決済用に、オフィス、店舗、その他商業用不動産の価値が査定される。(EastRussia 2月15日)
◇大統領がハバ知事代行と面会
プーチン大統領はハバロフスク地方のミハイル・デグチャリョフ知事代行とクレムリンで面会した。ハバロフスク地方の社会・経済発展、環境保護、住宅建設詐欺の被害者の問題について話し合った。
大統領府の発表によると、デグチャリョフ知事代行はアムール川をナショナルプロジェクト「環境」に加えるための事業計画書を提出した。河川の氾濫対策、工場排水汚染の対策、魚群の再生に関連した中国との協力に力点が置かれている。
デグチャリョフ知事代行は、乗降客と貨物の通過検問所の開設と、将来的な自由貿易地帯と陸上検問所の開発に係る大ウスリー島開発プロジェクトへの賛同を、大統領に要請。大統領は提起された議題の両方について、より詳細な文書の提出が必要だと指摘した。さらに、知事代行は、今年中に域内の住宅建設詐欺の被害者1千人の住宅問題が処理されることを、伝え、非常事態省、政府委員会、ユダヤ自治州との河川氾濫処理での効率的な連携を例に挙げた。
コムソモリスク・ナ・アムーレ市の「労働献身都市」認定が個別の話題となった。大統領はこの問題を「もっとも好意的な方法で」検討することを約束した。知事代行は、コムソモリスク・ナ・アムーレ航空機工場とアムール造船所への追加の国防発注に対して、大統領に謝意を表明した。
プーチン大統領は、全体としてデグチャリョフ知事代行が非常にしっかり地域の問題の解決に取り組んでいると評価し、さらに状況をよく把握するよう助言した。
これまでに、プーチン大統領とデグチャリョフ知事代行の面会が準備されていると報じられてきた。マスコミの情報によると、知事代行は、人気の低さを理由に知事選挙前に自分に代わる人材を見つけるよう要請したが、大統領府はデグチャリョフ氏が9月の選挙に出馬するよう要求しているという。同氏は、逮捕されたセルゲイ・フルガル前知事の支持デモが続くなか、プーチン大統領が昨年7月にハバロフスク地方知事代行に任命した。(EastRussia 2月16日)