遼寧省、海外プロジェクトの新規契約と営業収入がともに成長

2021年03月01日

大連

海外ビジネス情報

◇遼寧省、海外プロジェクトの新規契約と営業収入がともに成長 遼寧企業が「一帯一路」を利用して対外進出を加速

「東アフリカの高原・水の里」といわれるウガンダ共和国で、中国・ウガンダ遼瀋工業団地投資プロジェクトの建設が順調に進んでいる。2017年からは、この工業団地の支柱となるような設備製造、建築陶器、医薬化学工業、紡織衣服、食品加工といった産業の形成が進んでいった。この工業団地は重要性が極めて大きい「模範的な工業団地」として、多くの企業がアフリカ大陸に進出しグローバルな提携を行っていくためのプラットホームを構築した。

多くの遼寧企業は「一帯一路」を利用して、国際市場でその優位性を示すことで、経済貿易協力の順調な進展を推進している。省商務庁の関係者によれば、新型コロナウイルスが世界経済にもたらした負の影響のなかで、2020年、省の担当部署は企業が「一帯一路」に参加し、感染防止への取り組みや重点プロジェクトの生産を再開できるように支援した。また、オンラインでの貿易商談会の実施をするなどして、省の対外プロジェクト受注の新規契約と営業収入をともに成長させた。2020年、遼寧省が新たに契約した海外プロジェクトは106件で、契約額は25.2億ドルに達し、前年よりも18.6%増加した。営業収入は11.3億ドルで、前年より20.6%増加した。(遼寧日報 2月23日)

 

◇自動車の海陸一貫輸送新ルートが開通

2月20日、遼寧自由貿易試験区大連エリアの自動車埠頭で、日本車312台が鉄道に積み替えられ、カザフスタンに発送された。これにより、中国初の東アジア―中央アジア間の自動車の海陸複合一貫輸送ルートが正式に稼働し、大連地区の北東アジアに向けた開放と協力のレベルが向上した。

大連地区は市場の動向を読み、中国国内でいち早く「日本―大連―中央アジア」の越境輸送モデルを模索してきた。この新しいルートの開通によって、RORO船で大連港に輸送された日本車は、港で列車への積み込み作業が行われ、鉄道で新疆のホルゴス口岸まで輸送されて再び積み替えられて、中央アジア地域に到着する。出荷から納品までにかかる時間はおよそ30日以内で、コストは大きく削減された。この全く新しい輸送モデルでは、大連地区が東アジアと中央アジアをつなぐ掛け橋としての役割をはたし、立地の優越性を十分に発揮することによって、大連口岸のサービスレベルを引き上げ、取扱貨物量を増やした。

近年、大連地区は口岸を持つという有利な条件と優遇政策を最大限に生かして、「一帯一路」プロジェクトに参加し、制度改革を大きく前進させ、BMW、フォルクスワーゲン、紅旗など自動車メーカーによる海陸一貫輸送サービスの利用の急成長を促進した。華晨BMWの純電気自動車の輸出事業が大連で展開され、日本車の中央アジアまでの海陸一貫輸送の新ルートが開通した。さらに、北東アジアの国際輸送センターの建設も進められている。今後は、自動車の越境輸送プランをさらに改善し、適用範囲を拡大することによって、北東アジアにおける商品車の海陸一貫輸送ルートの競争力を強化していく。(遼寧日報 2月24日)