「秋田港シーアンドレール構想推進協議会」が開催された
2021年03月18日
ERINAクロニクル
◇「秋田港シーアンドレール構想推進協議会」が開催された
3月15日、秋田市内で「秋田港シーアンドレール構想推進協議会」が開催され、新井調査研究部長・主任研究員が「対岸諸国の政治経済動向及び物流事情」と題して講話を行いました。「秋田港シーアンドレール構想推進協議会」とは、対岸との直行定期コンテナ航路開設と、シベリア鉄道を活用した対岸物流ルートの具現化をめざし、平成19年に設立した協議会で新井は顧問を務めています。
調査研究部 李春霞
(秋田商工会議所提供)
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◇ロシア大統領は極東の発展目標が達成できかった原因の究明を要求
プーチン大統領は、ロシア極東の発展の一連の重要目標数値が達成できなかった理由を検討分析するよう要請した。
「我々が事前に合意したことを絶対に忘れてはならない。我々が自らに課した課題を忘れてはならない。実績に基づかなければならない」と、大統領は10日、閣僚との会議で述べ、ロシア・北極圏発展開発プログラムに言及した。大統領の採点では、「できたことは少ない」。
この地域では大型プロジェクトが推進されており、高度技能者向けの雇用が創出されており、設立途中の企業への就職希望者の流入がある程度あるということ(これに関連して大統領は造船所「ズベズダ」を挙げた)を、大統領は特に指摘したが、重要な分野に係る一連の目標値が達成されなかった原因を分析することが肝要だと、重ねて述べた。
その一例として、大統領は2025年までのロシア極東の人口政策構想を取り上げた。これは2017年7月に政府命令によって承認された。「人口の安定化については総じて、目標は達成され、合計特殊出生率の引き上げの成果は少なく、死亡率低下にはパンデミックが残念な貢献をしたことは明らかだ。しかし、それでも、このことは入念に分析しなければならない」と大統領は述べた。
大統領は、ロシアの発展と未来にとっての極東と北極圏の重要性を指摘。「これら地域の現時点での意義、中期的、長期的な意義を理解しなければならない」と大統領は明言した。大統領は、アレクセイ・チェクンコフ極東・北極圏開発大臣が会議で行った報告を、「詳細で具体的」と評価した。
プーチン大統領はロシア極東の医療体制を批判。そして、この地域の人口動態上の特徴、地理的特徴を踏まえてアプローチを修正し、ヘルスケアシステム強化の追加策を起案するよう、指示した。
大統領は、「極東連邦管区の一部地域において24時間体制の救急医療サービスが整っていない」ことに関する全ロシア人民戦線データを取り上げた。「全ロ人民戦線の報告書を踏まえると、状況は改善されつつあるようだが、それでも、なぜ24時間体制ではない救急医療があり得るのか?」と大統領は不快感を表した。
救急医療サービスは医療人材不足など、非常に多くの分野に係る。「初期医療システムの強化に係るプログラムを極東地域と結びつけることが必要だ。一般的な価値基準でロシア極東に取り組んではならない」と大統領は語気を強めた。大統領は今後これらのファクターを考慮するよう指示し、ロシア極東のヘルスケアシステムの追加強化策の検討・起案を要求した。(タス通信 3月11日)