外国人観光客はモンゴルの国境再開を待っている

2021年04月13日

ウランバートル

海外ビジネス情報

◇外国人観光客はモンゴルの国境再開を待っている

新型コロナウイルスを原因として国境が封鎖され、世界の観光産業は大きなダメージを受け続けている。モンゴル観光協会のデータによると、現地の全企業の95.4%がパンデミックの影響を受け、78.8%が雇用維持の問題を抱え、30%が7割の人員削減を余儀なくされた。

モンゴルは5月1日から国境を再開する方針だが、全ての国に対してというわけではない。

モンゴル観光協会は、国境再開直後にモンゴル訪問を予定していた外国人観光客について、旅行会社100社にアンケートを行った。調査の結果、4万人の外国人観光客が、モンゴル国境の再開を待っている。

モンゴルでは500社余りの旅行会社が登記されており、そのうち約200社が活発に活動している。(CentralAsia 4月7日)

 

◇モンゴルが4月10日~25日までロックダウンに入るものの5月1日に空の国境を再開

モンゴルは5月1日から空の国境を再開する。しかし、現状ではワクチン接種済の人に対してのみ入国を許可する方針。オユンエルデネ首相がこのように発表し、記者会見でメディアの質問に答えた。

首相によれば、空の国境の再開によって、プラスの経済効果が発生するだけではなく、再開後2カ月以内に新国際空港の開業も可能になる。「7月1日までにワクチン接種の目標人数を完全に達成することが、世界に楽観的なシグナルを発信し、観光客が我が国を訪れる動機につながる。このために、我々は今、ナーダム祭りの前に空港を開業するよう取り組んでいる」とオユンエルデネ首相は述べた。

モンゴル政府は8日、臨時閣議で現行の警戒態勢をオレンジからレッドレベルに引き上げ、4月10日から25日まで厳重なロックダウンに入ることを決定した。(MONTSAME 4月8日)

 

◇日本の高等教育機関の卒業生の9割強が職を得ている

ウランバートルで「1000人のエンジニア育成プロジェクト」の枠内での日本留学証書授与式が行われた。

今年112人のモンゴル人学生が日本留学に出発し、そのうち28人が高等専門学校、73人が学士過程、1人が修士課程、10人が博士課程で勉強する。

工学系高等教育プロジェクトは日本の国際協力機構(JICA)からの資金協力をうけて、モンゴル科学・教育省が実施している。このプロジェクトの枠内で2014~2024年に1000人のエンジニアが日本で教育を受け、このことがモンゴル国内の製造業の人材不足の全面的解消につながっている。

さらに、このプロジェクトは教育の質の向上とモンゴル国立科学技術大学の研究力の強化にもつながる。

2021年3月現在で479人が高専プログラムと学士プログラム、114人が修士・博士プログラムで留学中だ。日本の高等教育機関の卒業生の9割以上が就職しており、残りは進学を目指している。(MONTSAME 4月8日)