ガスプロムはモンゴル経由ガスパイプラインの実証分析結果を承認

2021年04月20日

ウランバートル

海外ビジネス情報

◇ガスプロムはモンゴル経由ガスパイプラインの実証分析結果を承認

ガスプロムが、ロシアからモンゴル経由で中国向けに天然ガスを輸出するパイプライン「ソユーズ・ボストーク」プロジェクトの次の段階について報告した。4月12日の発表によると、プロジェクトの実証分析が終了し、モンゴル国内のガスパイプラインの最適な敷設ルート、長さ、管径、使用圧力、コンプレッサーステーションの数が特定された。

「分析から得られた暫定的な数値は、このプロジェクトが経済的に有効だという根拠になっている」とガスプロムは自信を持って発表した。

ガスプロム側は、次の段階として、フィジビリティ・スタディ(FS、投資・運用コスト含む)を年内中に完了させる予定である、と発表した。アレクセイ・ミレル社長は1月の大統領との面会で、FSは2021年第1四半期には終わっている、と話していた。

ガスプロムの資料によると、モンゴル経由で年間最大500億立方メートルの天然ガスを輸送するパイプラインによって、ロシア東西の天然ガス搬送インフラが連結され、今は幹線パイプラインにアクセスできていない東シベリア地域にもガスが行きわたる。全体としては、このプロジェクトの名称は「シベリアの力2」(建設済みの中国向けパイプライン「シベリアの力」を踏襲)であり、そのモンゴル部分は「ソユーズ・ボストーク」と名付けられている。

一方で、モンゴルの区間と比べると、ロシア国内の天然ガスパイプラインの有望なルートは多くの問題を抱えている。ガスプロム社公式ウェブサイトの資料によると、ガスパイプラインの起点となっているヤマル半島西部のガス田(ボバネンコボとハラサベイ)は、欧州向けの資源基盤でもある。ノーブイ・ウレンゴイ以南の天然ガスパイプラインの主要部分は既存のスルグト、さらにノボシビスルク方面へのガスパイプラインと並走せず、クラスノヤルスクまでの直線ルートの新たな建設が予想されている。このルートの方が短いが、同時に補助インフラが全くない森林の中にパイプを通さなければならならず、より難しい。(コメルサント・デイリー 4月13日)

◇モンゴル国大統領選挙の投票日は6月9日

次のモンゴルの大統領選挙の投票日は2021年6月9日だ。

「モンゴル大統領選挙法」第26.1条により、大統領選挙の立候補手続きは投票日の40日前に始まり、立候補者の登録は3日後に終了する。

つまり、立候補者は4月30日から5月20日の間に確定し、法律に則って選挙に参加する権利を持つ政党は、各1名、大統領選の立候補者を擁立できる。(MONTSAME 4月13日)