医療機器・製品の輸入が急増

2021年04月27日

ウランバートル

海外ビジネス情報

◇医療機器・製品の輸入が急増

今年1~3月にモンゴルは36カ国から720万ドル相当の医療設備・機器、医療用製品を輸入した。これは、1~2月の輸入額よりも230万ドル多い。その大部分(32.4%)は中国から輸入された医療機器だ。

税関総局のデータによると、中国から230万ドル相当の医療機器が輸入されたほか、ドイツから150万ドル相当の医療設備が輸入された。新型コロナウイルス感染症のパンデミックのさなか、感染対策に従う必要性が高まり、インテリジェント消毒キャビンや消毒ゲート、体温計の国内の需要が急増したことが背景にある。(MONTSAME 4月15日)

◇政府は農機や農薬の関税免除法案を国会に提出

メンドサイハン⾷糧・農牧業・軽⼯業⼤⾂は、関税および付加価値税の免除法案をザンダンシャタル国会議長に提出した。

これらの法案は、農業生産に必要な新しいトラクター、コンバイン、灌漑設備、営林設備、養鶏設備、肥料・農薬の関税の免除および税率引下げ、パンデミック時の起業家支援、経済危機、自国通貨の強化を目的として立案された。

起案者らは、法案の可決によって農業生産の安定的成長、農業者および生産者の経済力の向上、新しい技術の導入、クリーン農業、雇用支援、国民への健康的で安全な食品の提供のための環境が醸成されると、考えている。

昨年、全国の播種面積は合計53万6600ヘクタール、そのうち小麦36万4千ヘクタール、じゃがいも1万8600ヘクタール、野菜9600ヘクタール、油糧植物6万1100ヘクタール、牧草5万2700ヘクタールであった。大臣は、2019年比で小麦の収穫は7400トン、じゃがいもは5万400トン、野菜は2万400トン、牧草は5万2100トン増えたと述べた。

「収穫量の増加と農業生産の拡大にもかかわらず、生産者の運転資金不足や銀行の高金利のために、設備更新が十分に進んでいない。また、肥料・農薬は100%輸入に頼っている」と大臣は述べた。

2008年5月29日に採択された付加価値税法にしたがい、農業用トラクター、コンバイン、製粉機、灌漑装置、肥料・農薬の輸入は、2020年12月31年まで付加価値税が免除されていた。

統計によれば、法律の発効以降、2814億トゥグルグ相当の付加価値税が免除され、農業者の納税負担が大幅に軽減された、と大臣は述べた。

「一方、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、農業で使われる機械や設備、肥料・農薬が約30%値上がりした。これが、国内の生産活動に悪影響を及ぼし、食品が値上がりする条件を作っている」とメンドサイハン大臣は述べた。

「さらに、2010年には30社余りあった養鶏会社は、今や9社になっている。モンゴルでは年間3億3千万個のたまごが消費されている。その52%が国産、48%がロシアからの輸入だ。国産たまごの生産は拡大しているが、生産者は支援を必要としている」と大臣は述べた。

大臣によれば、この法案は、「国会手続法」にのっとり緊急審議のために国会に提出された。(CentralAsia 4月20日)