韓国とロ極東を結んで30年

2021年07月21日

モスクワ(2021.03)

海外ビジネス情報

◇韓国とロ極東を結んで30年

ロシアの物流大手FESCOは、定期航路「フェスコ・コリア・エクスプレス」(FESCO Korea Express , FKXP)でロシア極東と韓国の港を結んで30年になる。この航路は「コリア・ソビエト・ダイレクト・ライン」(Korea Soviet Direct Line, KSDL)として1991年7月6日に運航を開始した。

FESCOの発表によると、同社は現代商船(HMM)とプロジェクトを推進してきた。1991年から1996年までKSDLは朝鮮半島とロシア極東を結ぶ唯一の航路だった。2005年から2008年にFESCOはシベリア鉄道を使ったコンテナの複合一貫輸送を積極的に展開するようになり、それが航路をさらに発展させる起爆剤となった。「フェスコ・コリア・エクスプレス」という名前になったのは2019年。現在この航路の船は、ボストーチヌイ港とウラジオストク港、韓国・釜山港に寄港している。

「FESCO統合輸送」社ウラジオストク支社のレオニード・シリャフトゥロフ支社長によれば、この航路で約1500TEUの貨物が毎週配送されているという。

「フェスコ・コリア・エクスプレスはFESCOと現代商船の長期提携の見本だ。我々はビジネスにおける高度な基準、輸送サービスの品質と安全性を重視する姿勢を共有している。その結果、長年にわたり、海運市場で申し分のない評判が保たれているのだ」と支社長は述べた。(EastRussia 7月8日)

 

◇ロ極東を便宜上4経済区域に区分け

極東・北極圏開発省が、経済発展の取組み方に応じて極東連邦管区を4つに分けるようになったことを、アレクセイ・チェクンコフ大臣がタス通信に語った。

「特に重要なのは、これが決して行政区分ではない、ということだ。これは計画・企画、投資プロジェクト、投資の誘致戦略、労働資源計画という視点から経済を4つの市場に分けるということだ。したがって、極東連邦管区の経済発展の計画や管理運営の問題を検討する際、ザバイカル部、辺境部、島嶼部、北部という4つの地域フィルターを通してそれを行うのが妥当で効率的だろう」と大臣は述べた。

ザバイカル部にはブリャート共和国、ザバイカル地方が入る。大臣によれば、これらの地域では住民のほとんどは小さな村に住んでおり、中国やモンゴル側からすれば、大きな居住区はなく人口密度も低い。

辺境部は、ユダヤ自治州、アムール州、ハバロフスク地方、沿海地方という、中国、日本、朝鮮半島の経済の影響を強く受ける地域だ。大臣によれば、ここでは水産資源の加工と農産品の輸出を成長させる必要がある。

「3つ目は島嶼部で、ここに入るのはサハリンとカムチャツカだ。カムチャツカは地理的には半島だが、経済的には島嶼だ。そこに行ったり、貨物を運んだりするには海路か空路を使うしかなく、経済的な意味でカムチャツカと大陸は地続きではない。カムチャツカとサハリンは島嶼経済、なによりもまず、観光だ」と大臣は述べた。

北部に当たるのはサハ共和国(ヤクーチア)、マガダン州、チュコト自治管区だ。永久凍土があり、極度に厳しい気候条件に置かれ、人口密度が低く、北方航路の問題を抱えるこれらの地域では、極北、北極圏の地理的特徴を考慮して様々な決定が下されることになるだろう」と大臣は述べた。(タス通信 7月11日)

 

◇担当副首相はロ極東産木材をシベリアで加工するよう提案

ビクトリア・アブラムチェンコ副首相はチタ市で開かれた会合で、ロシア極東産の木材をシベリアで加工し、そのための輸送費の国家支援策を策定するよう要請。極東・北極圏開発省と産業商業省がこの支援策を7月30日までにまとめる。

ロシアのメディアRBCの報道によると、ロシア極東では企業が約400万立方メートルの木材を輸出しているが、それを加工する能力は十分ではない。これを受けて、極東・北極圏開発省とユーリー・トルトネフ極東連邦管区大統領全権代表は、加工能力が拡大されるまでロシア極東から原木を輸出するための新たな国営企業の設立を提案したが、アブラムチェンコ副首相は反対の姿勢を示している。

極東連邦管区には、低級材やパルプ用材、余剰材をリサイクルできるパルプ製紙コンビナートが一つもないため、これらの木材は輸出に回されている。欧州部やシベリアでは複数のパルプ製紙工場が操業している。

アブラムチェンコ副首相の要請にしたがい、これまで中国に輸出されてきた未処理木材の最も有効な活用方法を考え出さなければならない。未処理木材は国内でペレット(固形燃料)に加工できる。このことに対してシベリアの起業家たちが関心を持っている。

クラスノヤルスク地方の複数の大型製材所の生産余力は、製材で130万立方メートル、ペレット生産では110万立方メートルだ。

専門家は、原料が不足しているシベリアおよびロシア欧州部への木材輸送費を100%補助するならば、それはロシア極東での加工力不足の問題処理の助けになると考えている。(EastRussia 7月12日)