大連、「グリーン経済の支柱」となる新産業を育成
2021年08月03日
大連
海外ビジネス情報
◇大連、「グリーン経済の支柱」となる新産業を育成
大連市は、各分野の資源を統合し、水素エネルギー産業の構築を急いでいる。現在、水素製造・燃料電池リアクター・制御システムなどの重要な分野とその産業化が加速しており、国産技術に支えられた完成度が比較的高い水素エネルギー産業チェーンができている。
大連市は水素エネルギー産業の発展を、産業構造の高度化と質の高い発展の実現のために重要な事項であるとしている。大連市は、水素エネルギー産業の発展計画や産業に関連する基準を作成し、「産学研用(生産者・教育機関・研究機関・使用者)」連携プラットフォームを構築し、「大連水素エネルギー産業発展促進協会」、「遼寧省汽車(自動車)工程技術学会」などNGO組織の設立を推進し、水素エネルギー産業の発展を促進するための環境を整えている。
水素エネルギーの利用模範プログラムの成果も出ている。共同研究開発の成果として、8.5メートルと10.5メートルの水素燃料電池バスや、36トンと49トンの大型トラック、36トンのキャリアカーなどが完成し、その量産化も進んでいる。さらに、水素燃料電池の試作船が進水試験を迎え、水素補給ステーション4カ所が建設・運営され、水素燃料電池バス60台が正式に運行した。年1万セットの燃料電池リアクターを生産できる自動生産ラインも年内に本格的に稼働する予定だ。
大連市水素エネルギー産業発展促進協会は47の団体会員から構成されており、水素エネルギー産業チェーンのすべての部分をカバーしている。招商局集団、航空宇宙科学技術集団、中国建銀投資、中国石油化学工業集団(Sinopec)、中国石油天然気集団(CNPC)、国家電力投資集団、国家開発銀行など多くの中央の大企業・国有企業と戦略的協力を結んでいる。第一段階として、大企業とともに1000億元を投資して、太平湾地区を大連市の水素エネルギー産業の「エンジン」としていく。
今後、大連市は、水素エネルギー市場の消費需要を開拓し、水素燃料電池商用車のコストの削減を推進し、技術の革新を支援し、伝統的自動車産業から新エネルギー自動車産業へ産業構造を変革させ、水素エネルギー産業をグリーン経済の支柱産業としていく。(遼寧日報7月9日)