来年から医療機器の供給問題が発生か

2021年09月09日

サンクトペテルブルク

海外ビジネス情報

◇来年から医療機器の供給問題が発生か

ロシアの医療機器市場で来年から新型製品の供給に問題が発生するかもしれない。販売代理店やメーカーは、ユーラシア経済連合で合意された新しい認証ルールへの移行に間に合いそうにない。問題の一つは、国境封鎖のせいでロシアの検査官たちが外国の工場に行けないことだ。市場参加者たちは全ロシア社会組織「実業ロシア」を通じ、パンデミックが収束するまで、ロシアの規定に則った外国製医療機器の認証証明書の交付を継続するよう、ロシア保健省に書簡で求めている。

現在、認証登録にはロシア方式とユーラシア経済連合方式の2つがある。しかし、2022年1月1日からすべての販売代理店とメーカーは、ユーラシア経済連合の規定だけに則って新品機器の認証を行うことになる。現行のユーラシア経済連合の規則は、認証に先立ち加盟国の検査官による機器の製造体制の査察を3カ月の期限で行うよう求めている。しかし、新型コロナの感染拡大によって多くの国々が国境を閉じ、検査官たちは出張検査を行えないという現状が、新型設備の導入にブレーキをかけていると「実業ロシア」では考え、ロシアルールでの認証の継続を求めている。

ロシア保健省では書簡を受け取ったことを認め、ロシア連邦として、遠隔検査プロジェクトを盛り込んだユーラシア委員会の決議案がまとめられた、と回答した。

「実業ロシア」によれば、いまのところ、ユーラシア経済連合の規定に則って自社製品の認証が受けられたのは7社にとどまっている。ロシアのルールでさえ、医療機器の認証には1年から最長で2年かかるが、新規定は認証手続きの時間の延長とコストの拡大を招くとみられている。

ナショナル格付けエージェンシーの算定では、2020年に人工呼吸器、レントゲン、MRI装置などの基盤的な医療機器の輸入額は15億6千万ドルを超えた。主な供給元は長年にわたって中国、ドイツ、アメリカだ。(コメルサント・デイリー 8月24日)