ロ極東も含めた印ロ協力について首脳が協議

2021年12月17日

ウラジオストク

海外ビジネス情報

◇ロ極東も含めた印ロ協力について首脳が協議

ロシアのプーチン大統領がインドを訪問した。インドのモディ首相との首脳会談で、大統領はロシア極東も含めた両国の協力の展望について印首相と話し合った。

ロシア大統領府の発表によると、首脳会談は第21回印ロサミット「ロシア-インド:平和、進歩、繁栄のためのパートナーシップ」の枠内で行われた。双方は、これまでの協力を評価し、コロナ禍においてでさえも強まる協力の見通しについて話し合った。特に、毎年開催のサミットが2020年には中止になったが、例えば、両国の2021年の貿易は昨年比で38%拡大した。

インドは、造船と国内水路の整備に係るプロジェクトにロシア人投資家を呼び込んだ。両国はこの分野での二国間協定(専門家の教育、共同学術調査研究)を準備中だ。さらに、「ズベズダ」造船所と「マザゴン造船所」との商船建造に関する覚書が承認を受けた。

また、ロシア極東におけるエネルギー、交通運輸、物流、海運、ダイヤモンド研磨、森林利用、製薬およびヘルスケアでの協力が計画されている。観光や人文科学などの分野の協力も有望視されている。

2019年にはモディ首相がロシア極東開発プロジェクトへの10億ドルの融資の実現も、発表した。このプランは今も有効だ。

インド側は「バンコールネフチ」、サハリン1、「タース・ユリャフ・ネフチェガスドブィチャ(サハ共和国)」のプロジェクトに積極的に参加する意向を示している。現在、両国における油田開発への投資計画が協議段階にある。また、両国は北極海航路をつかってLNGの輸送を整備することにしている。(EastRussia 12月7日)