小さな石の山

これはなんだと思いますか?

山腹に突然現れた石のかたまり。無数の小さな石が巧みに積み上げられています。高さは人間とほぼ同じくらいで、多数作られています。緑豊かな自然の中に石の山が点在するいささか不思議な風景です。

中国・吉林省延辺朝鮮族自治州・延吉市の南10キロにある帽児山(帽子山)です。帽児山は海抜500メートルの小さな山ですが、豊かな自然があり国家森林公園に指定され、市民の憩いの場となっています。石の山は山頂への道のいたるところにあり、観光客の関心を惹きつけます。だれが、何のためにこれを作ったのでしょう?

これは、近くに住む朝鮮族の人々が、生活の安泰や家族の健康を願い祈るために帽児山の石で作ったものです。朝鮮族は昔から両親や家族をとても大切にする伝統があり、その思いを小さな石に託し懸命に集め丁寧に積み上げます。生活安泰や家族を思う気持ちは、形は違っても万国共通ですね。

トッときガイド 2015年 11・12月号
「隣国情緒 北東アジアレポート」No.72