韓国の伝統的な贈り物
韓国で、従弟の結婚式の前日に親戚が集まった時のことです。新婦から見せたい物があると披露されました。「イバジウムシク」=写真=です。イバジウムシクは聞いたことはありましたが、実際に見たのは初めてだったので、その量に思わず、「うわーっ」と声が出てしまいました。
イバジウムシクは、「イバジ」は真心を込めて贈る、「ウムシク」は料理のことで、「真心を込めて、料理を贈る」という意味です。韓国では、新婚旅行後に、新婦の実家に1泊し、翌日、夫の実家に行く時にイバジウムシクを贈る習慣があります。
この時は、日本から来てくれた親戚にも食べてもらいたいと、式の前に写真のようにたくさんの食べ物を持ってきてくれました。ジョン(魚、肉、野菜をフライパンで焼いた物)と肉(韓牛)、魚(イシモチが定番)、餅、果物、酒でした。
今は作ることが大変なのでイバジウムシクを贈らない人も多いようですが、伝統を守ることは大切なことだと思いました。そして、嫁いでいった娘を思う母の心を感じました。
ERINA(環日本海経済研究所)
調査研究部研究補助員 李垠姃
トッときガイド
2021年 1・2月号
「隣国情緒 北東アジアレポート」No.103