ソウルの電動バス

韓国・ソウルでは、市内バスの多くに圧縮天然ガスを使った親環境(環境にやさしい)バスが走っています。最近はそれに加え電動バスが増えてきました。写真のバスはヒュンダイ自動車が作っている電動バスELEC CITYです。2017年に登場し、電池容量により航続距離は約150~300キロだそうです。

中国やロシアでは、屋根に受電用のパンタグラフを装備したトロリーバスが現役で走っており、バスの終点や中間の停留所で充電することが主流ですが、韓国では、運行区間の両端または途中にある車庫や待機場所に一般の電気自動車用に類似した急速充電器を設置して充電する方式が主流になっています。

実際に乗ってみましたが、加減速もスムーズで乗り心地もよく、普通のバスよりも静かでした。新しい技術を貪欲に取り入れ、国内で運営しながら、製品を海外にも売るというビジネスモデルを考えているようでした。独立採算制にこだわる日本の公共交通ではなかなかできない芸当だと思いました。

トッときガイド 2022年 7・8月号
「隣国情緒 北東アジアレポート」No.112