ロシアの夏

ロシアでは老若男女が夏の到来を心待ちにしています。

大人もこどもたちも長い休暇をとる季節です。大人たちの夏休みは地域によって異なりますが(気候が寒い地域ほど、夏休みの期間は長くなります)、平均で1カ月、学生は1カ月半、こどもたちは3カ月もあります。

夏休みの間、ロシア人は旅行を楽しみます。海外旅行をしたり、国土が広いので、国内の別の場所に住んでいる親戚のもとを訪れたりします。

子どもたちは、両親のふるさとに住んでいる祖父母のもとで2~3週間過ごすこともあります。その間、子どもたちは新鮮な牛乳を飲み、とりたてのベリーや果物、そしておばあさんが作る美味しいピロシキを食べます。川や湖・海で泳ぎ、日光を浴びてのびのびと過ごします。こうして、健康に過ごし背も伸び、成長した姿で親元に帰ってくるのです。

夏はまた、別荘(ダーチャ)で過ごす季節でもあります。旧ソ連時代や、市場経済へ移行した初期には、ロシア人は別荘で野菜(ポテト、ビート、ニンジン、トマト、キュウリなど)や果物(ラズベリー、イチゴ、リンゴなど)を植えて、家族の食料を補う必要がありました。今では、食料を補うためだけの場所ではなく、都会に住む家族が、森の風の音に耳を傾け、静けさや小鳥のさえずりを楽しみ、新鮮な空気を吸ってリフレッシュする場所となりました。緑の芝生の上でバーベキューをしたり、時にはテラスで紅茶を楽しんだり、別荘は、夏の間のすてきな家族団欒(だんらん)の場となるのです。

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アムール川での日光浴

トッときガイド 2008年 7・8月号
「隣国情緒 北東アジアレポート」No.28