待ち遠しい春

「春はいつから始まるの?」という質問は、なかなかうまく答えることができないものですね。中国では、日本と同じように2月3~5日を春の始まりとし、「立春」と言います。

立春とはいえ、中国東北地域では春はまだまだ遠くにあります。それでも、凍っている大地が少しずつ融けはじめ、凍ったままの川に近寄ると、氷の下からわずかに聞こえる水の流れる音が、人々に「春はもうすぐだよ」と伝えているかのようです。

中国の東北地域の人々は春が来るのを待ちきれず、立春の日にさまざまな行事を行います。その一つは春巻を食べること。小麦粉でクレープのような皮を焼いておき(蒸して作る場合もある)、ネギ、ショウガ、卵焼き、人参を千切りにして、モヤシとともに炒め、クレープ状の皮の真ん中に置いた上に味噌を加え、巻いて食べます。この料理は中国の南方地域では「春巻」と言い、北方地域では「春餅」と呼びます。春巻きを食べることを中国では「咬春」といい、春を咬み、病気を防ぎ、春を迎える願いを込めています。

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トッときガイド 2011年 3・4月号
「隣国情緒 北東アジアレポート」No.44